共育

【荒れを防ぐ】小学校の給食指導でのポイント3選!

こんにちは。ノボルです。教育、子育てを共育=「大人も子どもも笑顔になる」と捉えて、頑張っている若手先生や仕事と家事を両立しているママパパ先生の力になりたいと発信しています。

  • 「いただきます!」までにとても時間がかかってしまうのだけど、どうしたらいいのかな?
  • 子どもが騒いでザワザワしてしまうのだけど・・
  • 子どもが安全で公平な給食指導を教えて!

一般的に、給食の時間は子どもにとっては楽しみなことが多いです。でも、準備に時間がかかったり、少し気が緩んだりしてしまうことも。

私ノボルは現役小学校教師11年目になります。これまで、1年生の担任から6年生の担任まで全学年担任を経験しています。「子どもと大人が笑顔になることが教育」だという信念のもと、向き合ってきました。10年以上の教師人生と我が家でも6歳の娘と2歳の息子を持つ父親です。失敗や挫折を繰り返し、ようやく仕事と子育てを楽しくごきげんに両立することができてきました。

この記事では学級の荒れにつながりやすい「給食指導」を中心に、押さえるべきポイントを3つ紹介します。

この記事を読めば、毎日の給食指導に悩んでいる若手先生が、この時間を安定させるノウハウがわかります。

ノボルが父親として、そして10年以上教壇に立っている教師として培ってきた経験をこの記事に凝縮しました。「クラスが荒れないようにしたい」と思っている人は、ぜひ最後までお読みください。

給食指導がなぜ学級の荒れと関係しているのか

結論から言うと、給食当番の安定しない=誰がどんな役割かが明確かどうかで学級の荒れが見えます。給食当番は学級内での協力や責任感を培う重要な経験であり、その不安定さが学級の雰囲気や秩序に影響を与えることがあります。

まず、給食当番が不安定な場合、はじめの準備の段階で手間取ります。給食の配膳や後片付けなどのタスクを教師の指示のもとで行ってしまうと、円滑な連携が難しく、学級全体の秩序が乱れやすくなります。これが続くと、子どもたちの不安感や混乱が生まれ、学級の荒れにつながる可能性があります。

また、給食当番の不安定さは責任感の育成にも影響を与えます。子どもが自身の担当が不確かであると、責任を持とうとする意欲が低下し、結果としてタスクへの取り組みが散漫になることがあります。このような状況が続くと、学級全体の協力意識が弱まり、荒れた雰囲気が生まれやすくなります。

給食当番の安定しない状況は、子どもたちが学級内でのルールや責任を理解しにくくなる一因ともなります。予測不可能なことがあると、子どもたち自身も自分たちで学級をつくっている意識がなくなり、結果的には混乱が生じやすくなります。

教師や学校は、給食当番の安定性を確保するために、子どもたちに「誰がどの役割かを明確にする」工夫が必要です。安定した給食当番の環境を整えることで、学級全体の協力意識が高まり、荒れた状態を予防することが期待されます。

ノボル先生

給食当番に限らず、「給食はチーム戦。チームで準備を早めよう」と声かけをします。

クラスの荒れを防ぐ給食指導のポイント5選

給食指導の大前提として、「アレルギー対応」は必須です。誰がアレルギーをもっているのかの把握はもちろん、出張などで他の先生に自クラスの給食指導をお願いする時も、抜け目なく行える環境を整えておきましょう。ちなみに私は、教卓の机の引き出しに「〇〇さん 卵アレルギー」と書いているマグネットをつけています。アレルギーは命に関わる事案になりかねないので、口頭だけでなく対応しておくことで、自分の身を守ることにもつながります。

タイマーを使い、いただきます!までに10分を目標に

給食の準備が遅れると、食べる時間が少なくなり、子どもの不満がたまる原因に。そこで、準備はタイマーを使います。自分たちがどれだけの時間で準備ができるのかを知るために、タイマーは「カウントアップ」で行います。「準備が早まると、どの子にとっても自分たちのためになる。だから、給食当番だけでなく、クラス全員が意識しないと達成できない」という意識の重要性を4月当初に語ります。

ノボル先生

タイマーの使い方は本当に奥深い。今回はテーマ外ですが、また「タイマー使用法」のテーマで取り上げたいな。

配膳は均一で。少し少なめに

子供たちに給食を配膳する際には、基本的に最初は全員少なめによそうようにしています。それでも多い子は「いただきます!」の後にまず減らします。そして、すべて食べ終えた人からおかわりOKにしています。

昨今、行き過ぎた指導という名目で「完食指導」が取り上げられています。私の意見として、強制的に完食は絶対すべきというのには反対です。ですが、「生産者の方や作り手の方への感謝」は大切にしたいです。その観点から私は子どもたちには「給食はチーム戦だ。チーム力で完食しよう」と伝えています。苦手なものも一口は食べてみる、食べられる子にはたくさんおかわりをしてもらい、できるだけ残飯ゼロをめざしています。

さらに、配膳を少し少なくさせるのには理由があります。最初に少なめによそうのは、完食の喜びを味わわせることもねらいの一つです。とくに一年生は好き嫌いが多い子もいるので「残さず食べる」ということはかなり大変なこと。といっても、無理やり食べさせるのは、どっちも楽しくない。だから、量は少なめにして、まずは自分の分を完食することをめざす。そして、みんなと同じようにおかわりできたら、たくさんほめて、達成感を味わわせるようにしています。

ノボル先生

給食を完食することで、達成感を味わう。つまり成功体験を積み重ねることは本当に子供が成長する原動力ですね。

マイナス言葉を使わせない

これは給食指導に限らず、どの場面でも伝える指導の一つで「マイナス言葉は使わない」です。クラスに40人いれば、一人ひとりが嫌いな食べ物は違います。「えー。今日の給食〇〇や。最悪。」や「美味しくない」という言葉を聞いて、周りのみんなは食べようという気になりますか?やはり、クラスは家庭と違い、集団で生活します。人それぞれ嫌いなものがあることは否定しません。ですが、思うこととそれを発することで周りの雰囲気を悪くすることは毅然と注意しましょう。「生産者の方や作り手の方に失礼」「その食べ物を好きな子に失礼」ということを根気強く伝えていくことがポイントです。

ノボル先生

マイナス言葉は聞いていてクラスの空気を濁すもの。毅然とした態度で徹底したいですね。

おかわりルールの明確化

発言力の強い子に支配されない!おかわりルール!

最初にジャンケン。参加資格は「減らしてない」「時間内に完食」ルール違反は一回参加禁止

一品ものへのじゃんけん参加は1種類まで

一品モノ以外は、「〇〇いる人いますか?」と聞き、人数+2人程度で盛る

詳しく見ていきましょう。おかわりの最大のポイントは、「支配させない」こと。発言力の強い子の言いなりになっては、他の子の不満がたまります。ここを逃してはいけません。ジャンケン参加資格は明確にしておくこと。

一品モノというのは、牛乳だったり、から揚げだったり、デザートだったり、給食の量を調整できない(人気)メニューのことです。これについては、集まってジャンケンをします。ジャンケンに負けても、他の一品メニューのジャンケンに参加できません。ただし、ジャンケンに負けた後、他の一品が残ってしまって、誰も食べないというときにはもちろんOKです。

一品モノ以外は、「〇〇いる人いますか?」と子どもに聞かせて、量を調整して入れます。+2としているのは、万が一後で食べられる子が来た場合のものです。(基本はなし)

ちなみに、おかわりの2回目については、私は「不人気野菜とのセット売り」で入れています。こうすることで残食をなくすことにもつながるし、やんちゃくんの株も上がります!(笑)

ノボル先生

無理に強制する「完食指導」はNG。給食を利用して「チームで乗り越えよう」というマインド育成にはとても効果的ですよ!

食べ終わった子は立ち歩かず、自習or課題をする

食べ終わった子どもが立ち歩かず、自習や課題に取り組むことは、学習環境を整え、子どもたちの集中力や学習効果を向上させる重要な要素です。よく見られるのが、食べ終わったら廊下で喋っていたり、高学年になればトイレでたまることも。これらは、未然に防ぐ必要があります。荒れを経験した学年を担任すると、必ずといっていいほど食べ終わった後の指導が甘いです。これは、ノボルの経験上高確率。自分一人で抱えるのは大変なので、学年で指導を統一することで防げます。まず、食後の立ち歩きを避けることで、子どもたちの安全が確保され、事故やけがのリスクが軽減されます。静かで安定した状態で学習に取り組むことができるため、集中力が向上し、効果的な学習が期待できます。

ノボル先生

慣れるまでは、私はおかわり時間、ごちそうさま時間、終わってから何をするかを黒板に書いて可視化しています。

おいしいのは、クラスの安心・安全があるから

子どもたちにとって、学校生活において欠かせない時間の一つが給食です。しかし、給食当番の不安定さが学級の雰囲気や協調性に与える影響は大きいことが分かりました。記事全体を通して見ると、給食指導の安定が学級の荒れを防ぐ大きな鍵であることが浮かび上がります。

給食指導が安定していると、まず最初に子どもたちの安心感が生まれます。準備までに時間がかかりすぎたり、今何をすべきかを見失っていたりするようでは、クラス全体もが何を期待していいのか分かりづらく、不安が募ります。一方で、安定的な給食指導は予測可能な環境を提供し、子どもたちが安心して食事を楽しむことができるようになります。これが学級全体の安定感を生み出し、荒れの予防に繋がります。

給食当番の安定性は、子どもたちの責任感や協力意識を育む上で非常に重要です。安定的なルールが確立されていると、子どもたちは自分の役割を理解し、責任を果たそうとする姿勢が芽生えます。これが学級全体の協力を促進し、荒れを防ぐ基盤を築きます。

また、給食当番の安定は子どもたちのルールやマナーの理解にも寄与します。予測不可能な状況では、どのような行動が期待されているかを理解しにくくなりますが、安定的な指導があると、子どもたちは自然と学級のルールやマナーに慣れ親しむことができます。結果として、学級内での秩序が維持され、荒れが予防されるのです。

総じて、給食指導の安定性が学級の安心感や協力意識、ルールの理解に深く関わっています。安心して食事を摂り、自分の責任を果たすことで、子どもたちは安定感を得て学級全体が協力しやすくなります。給食の時間を通じて子どもたちが健やかに成長し、学び舎が安定した環境となるよう、給食指導の安定を重視することが求められます。これにより、おいしいのは、クラスの安心・安全があるからと言えるでしょう。

以上、「【荒れを防ぐ】小学校の給食指導でのポイント3選!」という話題でした。

ほいじゃあね~👋

ABOUT ME
ノボル先生@共育×子育て×習いごと
\先生こそ自分らしく笑顔で働こう/子どもも大人も笑顔になる習い事を発信|共育=子どもも教師も成長がモットー|小学校教師11年目全学年担任経験。小中一貫校勤務経験|授業満足度毎年9割の授業づくり発信|2児の父親。育短(週に2日育休)1年間取得|時短家事コーディネーター|年間100冊読書|毎年フルマラソン完走|パパママの笑顔が最幸の子育て