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学級経営の要!失敗しない小学校掃除指導3選!これさえ押さえれば、クラスが安定する!

こんにちは。ノボルです。教育、子育てを共育=「大人も子どもも笑顔になる」と捉えて、頑張っている若手先生や子育てと仕事を両立しているママパパさんの力になりたいと発信しています。

  • 掃除の時間、子どもが全然動かない・・
  • 掃除をきちんとする子はいいけど、サボる子をどうしたらいいのだろう・・
  • 失敗しない掃除指導を教えて!

一般的には掃除というのは、「汚れる」「早く休み時間にしたい」と敬遠されがちな時間ですが、大人の目がなかなか行き届かない掃除指導にこそ、子どもの素の姿が表れます。

私ノボルは現役小学校教師11年目になります。これまで、1年生の担任から6年生の担任まで全学年担任を経験しています。「子どもと大人が笑顔になることが教育」だという信念のもと、向き合ってきました。10年以上の教師人生と我が家でも6歳の娘と2歳の息子を持つ父親です。失敗や挫折を繰り返し、ようやく子育てと教育の中で、仕事と家事のどちらも楽しくごきげんにとりくむことができています。

この記事では、学校生活の中で大人の目がなく子どもだけの時間だからこそトラブルや荒れにつながりやすい「掃除時間」に注目して、どうしたら掃除指導が安定するか解説します。

この記事を読めば、明日からできる掃除指導のノウハウがわかり、子どもの安定する姿から他の先生方からの信頼がUPします。

ノボルが父親として、そして10年以上教壇に立っている現役教師として培ってきた経験をこの記事に凝縮しました。「掃除指導がうまくできない」と悩んでいる先生は、最後までお読みください。

掃除指導のゴールとは?

「そもそも、掃除の時間って授業の時間?」って思われている先生も多いのではないでしょうか。日本の学習指導要領では、こう位置づけられています。清掃活動は、小学校は、学級活動の活動内容(2)「日常の生活や学習への適応及び健康安全」のエ「清掃などの当番活動等の役割と働くことの意義の理解」

中学校でも同じく学級活動(2)「適応と成長及び健康安全」のキ「心身ともに健康で安全な生活態度や習慣の形成」の中に位置付けられた、れっきとした教育活動です(小・中学校学習指導要領)つまり、自分の裁量なくすことができない時間です。学級経営の視点から、清掃活動の指導の具体について考えていきましょう。

教育活動としての清掃の意義について考えてみましょう。清掃活動は、教育課程上、特別活動の中の学級活動の内容(当番活動による)として位置付けられており、その指導は、環境美化・環境保全の一環として行われるものです。実際の清掃が教育活動であるための条件として、次の4つが挙げられます。

  1. 清掃活動が基本的生活習慣の形成などの日常生活の実践に結びつく教育的効果をもっていること。
  2. 清掃活動を通して、勤労の意義や尊さを体験させ、奉仕の精神を育成していること。
  3. 分担と実践の教育活動を通して、集団の一員としての自覚を深め、責任感を育成するとともに、教師と児童生徒、児童生徒相互の触れ合いを深めていること。
  4. 清掃活動を通して自らの能力を自覚させるとともに成就感と勤労の喜びを体験させていること。

つまり、掃除指導のゴールは与えられた場所をきれいにするのは当たり前、学年の発達段階が上がっていくに従って自主的な姿勢を育む時間に据えていると教師が意識することが重要です。

ノボル先生

これらが学習指導要領に基づいているのだから、「児童同士の協力」「勤勉の喜び」を体験する時間にするねらいを教師自身がもっておくことですね。

では、実際にどんな指導をしていけば、子どもは自主的な姿になっていくのかを解説しましょう。

失敗しない小学校での掃除指導3選!

ここまで触れてきたように、学校における清掃指導は、単に施設や設備の保全だけを目的とするものではありません。学習の場を「きれいにする」ことを通して「仕事をしてよかった」という満足感を味わわせる機会でもあります。
ところが、児童生徒の立場からすれば「清掃の時間」と聞いただけで「やらされる」という受動的な気持ちになりがちなものです。そこで、教師がまず心掛けることは、「やらされる」という気持ちを「進んでやろう」とする気持ちに高めさせることを念頭に置いて日々の清掃活動の指導に当たることです。以下、清掃指導の具体について考えていきます。

できていない子の𠮟責ではなく、できている子を称賛する

掃除指導において、失敗しないアプローチの一つは、「できていない子の𠮟責ではなく、できている子を称賛する」ことです。子どもたちが自分たちの役割や責任を果たす中で、全員が同じスキルや速さで作業することは難しいものです。そこで大切なのは、できている子たちの努力や成果を積極的に評価し、称賛することです。

  • 「Aさんは、教室の隅にたまっていたゴミをミニほうきできれいに掃除してくれました。細かい部分まで丁寧にできていることがすばらしいです!」
  • 「Bさんは、自分の担当が終わったらその場で休むのではなく、別の場所がないかを探して取りくんでいました。自分の場所だけでなく、他にできることはないかと目を配らせていることが素敵です!」
  • 「Cさんは、黒板を新品のようにきれいに拭いてくれました。あなたのやっていることは、クラスみんなのためになっているよ」

このように、事実→いろんな人にこうやってほしい!全体に広めたいことまでを褒めることを心がけています。称賛するポイントとしては、行動を認めることです。「あなたの行動はクラスみんなのためになっている」というメッセージを伝えることです。

子どもたちは自分の力を認められることで、モチベーションが高まります。失敗や未熟さを感じる中で、できている子に焦点を当てることで、他の子も良い面を見習いたいという気持ちが芽生えます。これにより、クラス全体の協力意識が高まり、学級経営にポジティブな影響を与えることが期待できます。

また、できている子を称賛することで、他の子も自らの努力を強化しようとする姿勢が生まれます。掃除指導においては、失敗を指摘するだけでなく、できている子に感謝や褒め言葉をかけ、全体の向上心を育むことが肝要です。子どもたちはポジティブな経験から学び、協力の中で成長していきます。

ノボル先生

できていない子が再三取り組んでいない場合は、個別に指導するのが教師の役割でもあります。そこで、頑張っている子を救うことにもなりますね。

「誰が何をするか」の手順を明確化

掃除指導に限らず、学級経営において円滑かつ効果的に進めるためには、「誰が何をするか」を明確にする手順が重要です。最初に掃除当番表を作成し、具体的な役割を割り当てることで、子どもたちに責任感を醸成します。しかし、最終的なゴールは、子どもたち自身が役割を決め、協力することです。掃除や給食当番ともに言えることですが、きっちりと大人が掃除の分担を決め、その役割をきちんと果たしているのかで評価することが多いように思います。しかしこれでは、「人のために汗を流す」という姿勢や「自分から考えて動く」という主体性や思考力・判断力を育むことは難しいでしょう。他律的な人間を育てるのではなく、自立から自律。自主的にしかも、考えて動けるようにしたいものです。

まず、掃除当番表を作成します。これにはクラス全体で使用する場所や物品をリストアップし、それぞれの責任者(私のクラスではキャプテンと呼んでいます)を決定します。掃除当番表の担当に◎がついている人がキャプテンとしておくとわかりやすい。掃除当番表は週ごとに変更し、子どもたちが様々な役割を経験できるようにします。これにより、単調さを防ぎ、子どもたちが協力しやすい雰囲気を醸し出します。

私のクラスでは、キャプテンは掃除終了後に先生に報告に来ることとしています。それは、できている・できていないを確認する意味合いだけでなく、高学年は特に先生と関わる機会が減ってきます。そこで、「報告システム」とすることで、

  • やっていない子はいないか
  • 一部の子だけが大変な思いをしていないか。
  • 困り感はないか。

子どもの実態把握を合わせて行う目的にもなっています。

その後、子どもたちには当番表を元に、自分たちで役割を決める機会を提供します。クラス全体が円滑に協力するためには、子どもたち自身が責任を感じ、協力の意欲を抱くことが重要です。1学期は掃除当番表の仕事を着実にこなす。それを当たり前の土壌とする。2学期以降は、クラスのメンバーがコミュニケーションをとり、得意な分野や興味をもとに自発的に役割を割り当てることで、協力の効果が最大限に引き出されます。

とはいえ、全ての権限を子どもに委ねるのではなく、与えられた掃除場所をどうすれば早く正確に掃除ができるかを考え、編み出して、実践する。そのトライアンドエラーを味わってほしいと願っています。

この手順により、子どもたちは単なる掃除当番ではなく、クラス全体の一員として自覚を持ち、責任を果たすことになります。また、自己決定の機会を与えることで、生徒たちのリーダーシップや協力力が向上し、学級経営にポジティブな影響をもたらすでしょう。

ノボル先生

大事なことは4月に決めたことをそのまましないこと。3月のゴールに向けて、トライアンドエラーを積ませることですね。

学級通信で「1人が美しい」姿を掲載し、よりよい見本を全体化

学級通信において、できている子を掲載することは、クラス全体の協力や学習環境の向上に寄与します。子どもたちに活力や自己肯定感を与え、ポジティブな雰囲気を醸成する一環と言えます。

通信において、優れた成績や優れた態度を示した生徒を積極的に取り上げます。これにより、他の子どもたちには良い手本となり、目標を持つ刺激を提供します。その際、ただ結果だけでなく、その過程や努力も共有することで、全体の成長意欲を高めます。

ただし、これは単なる個別の称賛に終わらず、全体化が求められます。子どもたち全員が、できている子の成功をクラス全体の成功と捉えることが大切です。「彼/彼女ができたことは、私たち全員の力である」という共感を生み出し、チームワークや協力心を促進します。

全体化を促進するためには、他の子どもたちへの感謝や応援の言葉を通じて、協力の意識を高めます。例えば、「〇〇くんの努力に感動しました。これからも一緒に頑張りましょう!」といった形で、成功体験を共有することで、子どもたちがお互いに支え合う結束が生まれます。

私はよく「1人が美しい」という言葉で表現します。学級が荒れるクラスは、掃除時間で騒いでいることが挙げられます。役割の相談なんかいつでもできます。掃除時間は黙々と一人で取り組む姿を紹介し、全体化します。つまり、掃除時間は先生は休憩時間ではありません!目を光らせ、子どもたちは何をめざせばよいかのゴールを示す材料を集めるのです。

ノボル先生

子どもがめざす像を教師が示すことで、「こうすればいいんだ」と理解した上での行動になりますね。

掃除が荒れると、クラスが荒れる!

「掃除が荒れると、クラスが荒れる!」―これは学級経営において非常に重要な言葉です。掃除は単なる環境の美化だけでなく、子どもたちの協力や責任感、クラス全体の雰囲気を形成する学級経営の要であると言えます。

  • やっていない子はいないか。
  • 一部の人が大変な思いをしていないか。
  • 掃除の時間を満足しているか。

この時間だけは自主性に任せていますが、先生はこの時間は休憩ではなく、目を光らせてみています。

掃除が荒れると、それは単なる教室や廊下の清潔さの問題だけではありません。子どもたちは掃除を通じて、協力し、責任を果たすという大切なスキルを身につけています。しかし、掃除が行き届かない状態では、個々の責任感が低下し、協力の精神も減退します。こうした状況が続くと、クラス全体の雰囲気が悪くなり、学習環境への影響が生じます。

子どもたちには、掃除を通じてクラス全体で協力することの大切さを理解させる必要があります。掃除が荒れると、それが学級経営に悪影響を及ぼします。子どもたちが自分の周りの環境に対する責任を感じ、共同で保てることは、学習意欲を高め、ポジティブなクラスの雰囲気を構築する手助けとなります。

掃除指導は学級経営の要と言えるでしょう。掃除を通じて子どもたちはリーダーシップや協力力を身につけ、共通の目標に向けて努力することを学びます。教室や学校全体が清潔で整然としている状態は、子どもたちの心の安定感や学びやすさにも影響を与えます。したがって、掃除指導は学級経営において手抜きできない要素であり、失敗することなく実践されるべきです。

まとめると、掃除が荒れると、協力心や責任感が低下し、クラス全体の雰囲気が悪化します。これが続くと、学習環境や子どもたちの成長に悪影響を及ぼします。掃除指導は学級経営において欠かせない重要な要素であり、子どもたちにとっても学びの場として意味深いものとなります。キーワードは「根気強く」です。簡単にできるようにならなくても、教師である私たちが率先して範を示しながら、とりくんでいきましょう!

子どもたちの「自治=自分たちで考え、自分たちで行動する」給食指導は、コレ!

以上、「学級経営の要!失敗しない小学校掃除指導3選!これさえ押さえれば、クラスが安定する!」の話題でした。

私は現役小学校教師であり、2児の父親でもあります。「子どもも大人も笑顔になる」をコンセプトに、仕事も家庭も楽しく・ごきげんに行うための仕事術を発信。

定時退勤に近づく仕事術の記事はコレ!

ほいじゃあね~👋

ABOUT ME
ノボル先生@共育×子育て×習いごと
\先生こそ自分らしく笑顔で働こう/子どもも大人も笑顔になる習い事を発信|共育=子どもも教師も成長がモットー|小学校教師11年目全学年担任経験。小中一貫校勤務経験|授業満足度毎年9割の授業づくり発信|2児の父親。育短(週に2日育休)1年間取得|時短家事コーディネーター|年間100冊読書|毎年フルマラソン完走|パパママの笑顔が最幸の子育て