共育

先生必見!振り返りジャーナルに取り組むなら、「テーマ設定」が大事!

こんにちは。ノボルです。教育、子育てを共育=「大人も子どもも笑顔になる」と捉えて、頑張っている若手先生や仕事と家事に追われるママパパさんの力になりたいと発信しています。

振り返りジャーナルについては、私は5年以上実践してきました。今では、なくてはならない存在になっていますね。

私の学年はどのクラスも実践しています。今年は私の実践から、他の学年でも実践されるほど。それでも、いまだ認知がされておらず、こんな声も。

同僚の先生

振り返りジャーナルって日記でしょ?書くと深まるってどういうことですか?

形だけが広まってしまっているそんな印象も。

何のための実践かということが抜けていたら、子どもが苦しくなってしまいます。

今日読んでほしいのは、今えっ?ってなったあなたです。

読んでほしい
  • 振り返りジャーナルって何?
  • 説明は聞いたけど、日記と何が違うの?
  • 学年ですることになったけど、子どもがどんな風に伸びるの?

子どもが振り返りの思考を身に付けることで、1人1人も成長するし、ひいてはクラス全体の成長にもつながります。

ノボル先生

ボクのクラスがそうです!

誤解されている部分を、私なりの言葉と実践で少しは紐解いていきたいなと思っています。

まずは、私の自己紹介です!

ノボル先生ってこんな人!
  • 『大人も子どもも笑顔になる』がモットー
  • 現役小学校教師11年目。1~6年全学年担任経験あり
  • Q-Uによる学級満足度90%越え
  • 教育、ビジネス、自己啓発などを中心に年間100冊以上の書籍を読破
  • 義務教育学校経験。小学校に所属しながら中1社会を担当経験
  • 学年主任の経験
  • 学級担任に加え、人権主担・生活指導部長・道徳推進教師など複数の校務分掌を掛け持ち
  • 病休経験→働き方を見つめマインドを整え小学校教員として復活
  • 娘と息子をもつ2児の父親『行動で示すカッコイイ父ちゃん』が目標
  • 1年間の育短(週に3日勤務、2日を育休)経験
  • 仕事と家事の両立をめざし、時短家事コーディネーター資格取得
  • 30歳を機に、フルマラソン挑戦。以降、毎年フルマラソン参加。

振り返りジャーナルって何?

さて、振り返りジャーナルについて全く知らないという方は、こちらの本を買うことをオススメします。私もこの本はボロボロになるまで読んでいます。

ねこちゃん

まさかの、廃盤・・

ノボル先生

これほどの良書が・・教育書は本当に短命ですね。

今では学年ロッカーに入れておいて、いつでも学年の先生が見られるようにしていますよ。

ノボルにとっての「振り返りジャーナル」の捉えはこうですね!

振り返りジャーナルって?
  • メタ認知によって、自分の「いま」を理解するもの
  • 自分の思考や行動の変容を知り、自分やクラスが大きく成長できるもの
  • 1日5分で、その日にあった出来事を取り上げ、振り返る
  • 先生は、子どもが書いたジャーナルにコメントをして翌日返す

私が振り返りジャーナルをする時にはこう考えて行っています。子ども自身が振り返りを行うことで、大きく成長している姿を実感しているからこそ、実践を続けていますね。

この本に書いてあったことを、いくつか紹介します。

振り返りジャーナルを行うコツ
  • 書くときにシーンとした空気をつくる
  • 毎日書く習慣にすること
  • 自分との対話が重要
  • 最初はポジティブなテーマでOK!
担任の先生が安心感のクッションに
  • 無条件のOKをコメントで返し続けることで、子どもは安心して自分の想いを発散することができる
  • 逆に先生がわかってくれないと、過剰に反応する
  • 先生のコメントを心待ちにしている子もいる

私は常に「何のための振り返りジャーナルだったっけ?」と問い返すようにしています。こちらの意識がないと、形骸化してしまう。

成長のサイクルである「振り返り」を促すものであって、決して日記ではありません。

ノボル先生

先生は子どものことがわかる大きな材料の一つですよ!

振り返りジャーナルの準備物は?

具体的な導入方法を紹介します。先ほど紹介した著書にも書かれていますが、私なりのオリジナルも含めて。

始めるのに必要なのは、クラスの人数分のノートだけです。B5判の大学ノートを横半分に切って使います。

私は教材会社さんに注文する際に、「ノートを半分に切ってください」とお願いしています。

低学年も同じノートでスタートし、最初は、罫線2行分で1文字分を目安にします。キーワードは「毎日すること」です。私は大事なことをまとめた「振り返りジャーナル5つの掟」をノートに貼らせています。これを始める時に確認してから毎年スタートさせていますね。

振り返りジャーナル5つの掟
  1. 自分やクラスが成長してゆくために1日を振り返り「ジャーナル」に書きます。
  2. 1日1ページです。書きたいときは2ページでも可。目標は5行以上です。
  3. 最初に日付とテーマを書きます。朝にテーマを発表したら、意識して行動しましょう。・人を傷つけること、汚いことは書きません。 
  4. 先生は心をこめて、ていねいに読みます。心をこめて、ていねいに書いてください。
  5. 返事できないときもありますが、心をこめて読んでいます。

私が実践していて大事にしていることは・・

  • 毎日5~10分で書けるテーマ
  • 書くときにはシーンとした集中した空気をつくる
  • 最初はポジティブなテーマで
  • フィードバックは40人分を20分で
  • 共感のコメントを2か所程度で
  • 私の成長記録になる!私の実践記録になる!
ノボル先生

大事なところを順番に見ていきましょう!

振り返りジャーナルは何を書くの?

6年生担任をしていたある年のこと。この日は小学校生活最後の運動会について学年全体で行ったオリエンテーション。新型コロナウイルスが猛威を振るう中、自分たちに何ができるか。「物理的な距離は必要だけど、心の密度は濃くしよう」と再確認した。

そこで、この日のジャーナルテーマは「運動会当日の6年生がどんな姿なら最高か」です。

子どもが書いたジャーナルはこちらです。

振り返りジャーナル子どもの言葉

〇見てもらう1年生に「かっこいい!」と思ってもらえたり、1年生などみんなで楽しめる表現運動にすること。心を一つにしている姿。表現運動での自分の目標は、完ペキなダンスをおどれるようになって、6年全員の心が一つということが感じられる表現運動にしたい。

〇みんなが、一人ひとり一生懸命に最高の表現運動にしてやる!!という思いでやる。誰一人として、あきられない姿を見せたい。本音で思ったことは全体的にすごくよい緊張感があって、とても良い空気だったなと思いました。団体演技で楽しみなのは、2曲目で自分的にすごく気に入った曲なので、すごく良いなと思いました。「運動会当日の6年生の姿」は、晴々とした姿や輝かしい姿でありたいです。

自分たちがどんな姿なら最高かという言葉は、1人ひとり違うはずです。それは、自分と対話するからこそ見えてきていますね。
振り返りジャーナル(以下「ジャーナル」)は、その名の通り、毎日の振り返りを習慣化するノートです。
そのままでは忘れてしまう毎日の出来事を1日の最後に丁寧に振り返り、自分の成長を記録します。 行事に限らず、授業でできるようになったことや友だちとのトラブルで感じたこと、日々の学校生活すべてが子ども達の成長の種です。

しかし体験したことはあっという間に忘れてしまいます。これらをジャーナルに記録すると、後から読み返したときに自分や他者、コミュニティの成長を自分自身で見えてくるのです。この結果は、言語化したからこそ、その人の「学び」として残っているのですよね。

これは、2学期に書いたものなので、真に迫るテーマなどを書かせますが、1学期のはじめはポジティブに簡単に書けるテーマにします。

例えば

  • 自己紹介!
  • 今日の2測定どうやった?
  • 担任のノボル先生を漢字一文字で表すと?理由は?
  • 私の、オススメの給食ランキングベスト3!
  • 今日の道徳の〇〇、どんな気持ちになった?
  • 今日の○○大成功!その時どんな気持ちだった?
  • 私の好きなこと、実は○○なんです
  • こんなクラスにしたい!
  • 今日の算数で私ががんばったことを紹介します
  • この土日どんなことが楽しかった?

自分でテーマを決める時が多いですが、先ほど紹介した本にもテーマが書かれているので、その中から選んでもいいですね。

ノボル先生

テーマは、1年間の後半になるにつれて子どもの心を揺さぶるものがいいですね。

振り返りジャーナルはいつ書くの?

私は書く時間は子どもの慣れによって分けていますね。理由は簡単です。

「定着してからこそ力が発揮される」からです。

毎日書く振り返りジャーナルを子どもが適当に書いていては、自分自身のためにならないからです。

だからこそ、はじめは5分~10分1日のうちのどこかで時間を確保して書かせるようにします。慣れてきたころには、毎朝黒板の右隅にホワイトボードを貼っていて、そこにテーマを書いておきます。子どもはジャーナルが配られてからは、1日の終わりまでに書くようにしています。1日に1ページ書ききるのを目標にします。

高学年を担任している時には、給食終了後に時間を取れることが多く、その時に振り返りジャーナルを書くようにすることが多いですね。

ノボル先生

書く時間の確保も大切ですが、書く時の空気感も大事にしましょうね。

振り返りジャーナルはどのくらい書くの?

低学年も高学年も同じノートでスタートします。最初は、罫線2行分で1文字分を目安にします。慣れてくると小学1〜2年生も横罫1行にびっしりと書きます。

振り返りジャーナルの目的は、「振り返り」の習慣化です。そのためには当たり前ですが「続ける」のが一番です。優先順位をあげて時間確保に努めます。続けているうちに、子どもたちが振り返り慣れてきます。とにかく続けましょう。

慣れるまでは、「4月は4行以上、5月は5行以上」とある程度目標を伝えるといいですね。ただし、書く量にこだわりすぎるのは国語の時間やそれ以外の書く時間で、あくまで振り返りジャーナルの目的は「心を知ること」なので、子どもを苦しめてはいけません。

書く力が伸びれば、自ずと書く質も上がっていきます。量をあげて質を高めるイメージですが、目の前の子どもたちの実態から見定めることが大切ですね。

ノボル先生

子どもが全然書けないなら、声をかけたりテーマを増やしたりとどんどん改良していくといいですね。

先生は振り返りジャーナルにどうコメントするの?

同僚の先生

コメントを毎日書くなんて大変・・

みなさん、はじめはこうおっしゃいますね。それは、コメント=日記をイメージされるからです。小学校ではよく1週間に一回、日記の宿題を出すことが多いです。そのコメントは、2行、3行としっかりコメントを返す先生が多いですよね。振り返りジャーナルは「毎日する」ことを心がけているので、それだけのコメントだと到底不可能です。

コメントの意識を変えましょう!

忙しい業務の中で、フィードバックを書く時間の確保は難しいものです。ぼくらは他にも教材研究や会議、事務仕事など山のように仕事を抱えています。 無理なく、毎日、続けるために、フィードバックにかける時間は40人を20分と決めてチャレンジしましょう。

ジャーナルにフィードバックを書くときは、子どもたちの書いた文章に赤ペンでアンダーラインを引き、コメントがある場合はその横などに一言書き込みます。

コメントの内容は、先生の意見ではなく、相づちのようなもの。先生が「うんうん、なるほどなるほど!」と、子どもの話を聞いている姿を想像すると、イメージしやすいでしょう。先生が子どもの毎日を励まし、応援していると子どもが感じるコメントにしましょう。

よく使う言葉は、

コメント一覧
  • 「うんうん」
  • 「ナルホド」
  • 「OK!OK!」
  • 「ありがとう」
  • 「さすが!」
  • 「やるね~」
  • 「ナイス!」
  • 「スゴイ!」
  • 「感動!」
  • 「大丈夫」
  • 「そっかあ」
  • 「一緒に考えてこう」
  • 「了解」
  • 「へえ〜」
  • 「あらら」
  • 「そっかあ」
  • 「は〜い!」
  • 「応援!」

などです。また、コメントを書かずにハンコだけの日もあります。子どもとの信頼関係をつくる目的ですので、打ち上げ花火ではなく、毎日コツコツと積み重ねることを大切に。

とはいえ、内容によっては返事を長く書きたくなることもあります。

そんな時は、次の日の直接の対話の機会につなげます。「昨日〜って書いてあったから気になってさー」「昨日のジャーナル読んだよ。先生も驚かされたよ。すごい気づきだなと思って〜」

振り返りジャーナルの中ですべてを解決しようとしないようにします。日々の子どもとの関係性を深めていくことに生かしていきます。

ノボル先生

大事なところを順番に見ていきましょう!

テーマ設定が振り返りジャーナルを伸ばす!

テーマと問いが本当に重要です。最初は、子どもたちにテーマを与えなかったのですが、それだと自由度が高すぎて、、むしろ何を書いていいのかがわからない子も多くいました。子どもたちが自立して生活していくためにも、テーマが本当に大切。

意識したテーマで書くことが多いですね。

振り返りジャーナルテーマ
  • 今日の委員会
  • 〇年〇組、〇〇キングは誰?
  • このクラスの良いところ
  • このクラスでしたいこと
  • 今、感謝を伝えるなら誰?理由も
  • 今日のMVP
  • 放課後何してる?
  • 自分の良いところ
  • 隣のぺアの人ががんばっていること
  • 私のおすすめ本
  • 今ハマっていること
  • 最近涙を流したこと
  • こんな卒業を迎えたい!
  • ドラえもんの道具でほしいもの
  • 自分が作る理想的な給食
  • 自分が作る理想的な時間割

特に、私はテーマ設定を大事にするので、特にこんな書かせ方も!

振り返りジャーナルテーマ
  • 今日のペア交流でよかった場面、具体的なエピソードも
  • 卒業式練習で自分は〇〇点。理由も
  • 最近、家での〇〇
  • 自分ってこんなこと得意!こんなこと苦手!
  • おうちの人に伝えたいこと
  • ココだけの話!私って〇〇

私たち教師の問い、テーマを出すことによって子どもは思考します。成長します。こちらが気づかなかったものに、子どものやる気の導火線に火をつけようじゃないですか!

また、学習直後に書くことも多いですね。単元まるごと学習した後に書くことで、子どもの学びの固定化につながります。

そして、私は学級通信に載せることも大事にしています。基本的に全員載せるようにします。載せようと思っているテーマの時は、事前に載せることは承知の上で書かせます。子どもは自分のものや仲間のものが載っている時って本当によく読みますよ。

朝、ジャーナルを読み聞かせてから1日をスタートすることもよくしますね。

不思議な力ですが、雰囲気が柔らかくなるんですね。

先生を成長させてくれる

一人ひとりの成長に思いを馳せ、自分自身の実践も振り返る時間。この時間が、先生としての自分を成長させてくれます。私にとって「振り返りジャーナル」の実践は、なくてはならない存在です。「時間がない」「大変そう・・」と自分に自信がない方も多いはず。

やってみよう!と思ってくださった方々にとって、振り返りジャーナルが子どもの成長、そしてぼくら教員の成長に寄り添ってくれるものになったら嬉しい限りです。

以上、「先生必見!振り返りジャーナルに取り組むなら、「テーマ設定」が大事!」の話題でした。

ほいじゃあね~👋

ABOUT ME
ノボル先生@共育×子育て×習いごと
\先生こそ自分らしく笑顔で働こう/子どもも大人も笑顔になる習い事を発信|共育=子どもも教師も成長がモットー|小学校教師11年目全学年担任経験。小中一貫校勤務経験|授業満足度毎年9割の授業づくり発信|2児の父親。育短(週に2日育休)1年間取得|時短家事コーディネーター|年間100冊読書|毎年フルマラソン完走|パパママの笑顔が最幸の子育て