共育

【実例紹介】子どものやる気を引き出す、たった1つの方法

ねこちゃん

あ~。毎日毎日大変だな~。

ノボル先生

ねこちゃん、どうしたんですか?落ち込んでいますね。

ねこちゃん

子どもが全然授業に参加してくれなくて・・

ノボル先生

子どものやる気を引き出すって難しいですよね。でも、ある方法を取り入れることで、子どもがグッと前のめりになりますよ。私の実践をもとに紹介します。

こんにちは。ノボルです。教育、子育てを共育=「大人も子どもも笑顔になる」と捉えて、頑張っている若手先生や、仕事と家事に追われるママパパさんの力になりたいと発信しています。

  • 子どもが集中して授業に参加してくれない・・
  • やることが多すぎて授業を楽しませることができない・・
  • 子どものやる気を引き出す方法を教えて!

一般的には、クラスには40人の子どもがいて、その1人ひとりのやる気を引き出すのはとても難しいですよね。

私ノボルは現役小学校教師11年目になります。これまで、1年生の担任から6年生の担任まで全学年担任を経験しています。「子どもと大人が笑顔になることが教育」だという信念のもと、向き合ってきました。10年以上の教師人生と我が家でも6歳の娘と2歳の息子を持つ父親です。失敗や挫折を繰り返し、ようやく子育てと教育には共通点が多くあることを実感。今では仕事も家事育児も「楽しく、ごきげんに」実現することができました。

この記事では、やることが多い学校現場の中で新しいことをしなくも子どものやる気を引き出すための方法を厳選して紹介します。

この記事を読めば、経験が浅い若手の先生や授業力に自信がない人も、子どものやる気や能力を伸ばすことができます。

現役教員でありながら、保護者目線も兼ね備えているノボルの経験をこの記事に凝縮しました。「時間は最小限で、子どものやる気は最大限引き出したい」と思っている人は最後まで読んでください。

ノボル先生ってこんな人!
  • 『大人も子どもも笑顔になる』がモットー
  • 現役小学校教師11年目。1~6年全学年担任経験あり
  • Q-Uによる学級満足度90%越え
  • 教育、ビジネス、自己啓発などを中心に年間100冊以上の書籍を読破
  • 義務教育学校経験。小学校に所属しながら中1社会を担当経験
  • 学年主任の経験
  • 学級担任に加え、人権主担・生活指導部長・道徳推進教師など複数の校務分掌を掛け持ち
  • 病休経験→働き方を見つめマインドを整え小学校教員として復活
  • 娘と息子をもつ2児の父親『行動で示すカッコイイ父ちゃん』が目標
  • 1年間の育短(週に3日勤務、2日を育休)経験
  • 仕事と家事の両立をめざし、時短家事コーディネーター資格取得
  • 30歳を機に、フルマラソン挑戦。以降、毎年フルマラソン参加。

子どものやる気を引き出すための前提マインド

みんなが得意なことをもっているわけではない

子どもたちは個々に異なる才能や興味を持っており、それが彼らの個性を形成しています。

この前提を理解することで、子どもたちに対する期待や評価が公平かつ適切なものになります。一部の子どもが特定の分野で優れているからといって、他の子も同じように得意であるべきだという期待は不適切です。子どもたちは異なるペースやスタイルで学び、成長します。

例えば、鉄棒が得意な子もいれば、算数の計算が得意な子もいる。でも、どれも得意なことなんか一つもないって思っている子もいるんです。

そもそも全員が「これだけは誰にも負けない」と言えるような得意技をもっているわけではない。 何をやってもすぐに人並み以上にできるようになる子もいれば、 何をやってもなかなか「これが得意」と自慢できるほどできるようにならない子もいる。

この考え方は、子どもたちが失敗や困難に直面した際にも優しく接する基盤となります。ある子が得意な分野で光り輝く一方で、別の子はまだ見つけられていないかもしれません。個々の強みやポテンシャルを尊重し、肯定的なサポートを提供することで、子どもたちは自分自身を受け入れ、新たな挑戦に取り組む勇気を養います。

この前提は、比較や競争の中ではなく、協力や共感の中で子どもたちが成長する環境を作り出す助けにもなります。子どもたちはそれぞれ異なる魅力を持っており、互いに学び合い、刺激し合うことで、多様性を尊重し共に成長することができます。

「みんなが得意なことをもっているわけではない」という前提は、子どもたちが自分自身と他者を受け入れ、協力的な学びの場を築くうえでの基本的な理念となります。これにより、子どもたちはそれぞれの個性を発揮し、自身のやる気を引き出す一助となるでしょう。

ノボル先生

得意なことよりも好きなことに目を向けることも必要だね。

優劣ではなく個性を活かして、活躍の場を与える

子どもたちはそれぞれ異なる特長や個性を持っており、これらを尊重し肯定することで、彼らの自己肯定感とモチベーションが向上します。

優れた能力や才能がある子どももいれば、逆に挑戦や発展の余地がある子どももいます。しかし、その差を「優劣」と位置づけずに、各子どもが持つ独自の個性を理解し受け入れることが大切です。一つの分野で優れているからこそ、他の分野での可能性や成長点も見逃さずにサポートすることが必要です。

私が受け持ったクラスに、「先生!私お道具箱が少しでもいがんでいたら集中できないんでうす」と自分で打ち明け、自分のお道具箱を整理しないと気が済まない子がいました。私はその子を「整理整頓エース」と名付けました。(その子と話し合ったうえで)

もともと自信がない子で、でも私からしたら整理整頓で悩む子なんかいくらでもいる。

じゃあ、エースと名付け、クラスの他の子を助けることでお互いがWIN-WINの関係に。

1年後、卒業してから私のところへ声をかけに来てくれて

「先生、今でも整理整頓エースです!」って!(笑)

得意不得意というと、優劣をつけて考えがちだけど、優劣ではなく、それぞれの個性を活かせる場ってどこだろうと考えてみるとよいと思う。給食をたくさん食べる子、指示を出すのが好きな子、細かい作業が好きな子、声の大きい子……、そういう個性や適性を活かせる場を学級の中につくり、そこで自分の力をどんどん発揮してもらえばいい。

子どもたちが自分の個性を発揮できる場面で成功体験を積むことで、やる気と自己成長への意欲が高まります。

ノボル先生

差を「優劣」と位置づけずに、各子どもが持つ独自の個性を理解し受け入れることが大切ですね。

いろいろな種をまき、芽を出したタイミングでほめる

「整理整頓エース」と名付けたのも、その子の個性を活かして、その子がクラスで活躍できる場をつくってあげたいという思いからだった。

その子が自分の役割を気に食わないかもしれない。

でも当然それがはまることもあれば、はまらないこともあるだろう。
もしはまらなければ、別のことをやらせればいい。

いろいろな種をまき、その子が「もっと頑張りたい」とやる気になったり、その子の個性が活かされたりしたタイミングを見逃さず、しっかりほめてあげましょう。

そして、その子の頑張りたいことや個性を活かせるポジションをクラスの中で割り振ってあげよう。自分がみんなの役に立ったり、活躍できる場ができたりすると、自主的に努力するようになるし、結果的に練習量が増えて他の人よりも上達する。

その繰り返しで一つのスキルが磨かれ自信となり、いろいろなことにもチャレンジしてみようという意欲につながっていくと私は考えています。

ノボル先生

自分がみんなの役に立ったり、活躍できる場ができたりすると、自主的に努力するようになる。結果的に練習量が増えて他の人よりも上達しますよね。

やる気を引き出す、たった1つの方法「ネーミング」

みなさん、歌手でタレントのDAIGOさんを知っていますか。DAIGOさんが文章や単語をアルファベット化、その頭文字だけを読み上げるのがDAIGOの代名詞・DAI語だ。あの言葉ってはじめは「あれなに?」ってなりますよね。想像を膨らませますよね。その方法を私はよく使います。要は、学習指導要領内の教科書の単元を学習するのだけど、子どもにとって「やってみたい!」って思うようなネーミングを取り組み名にすることです。

例えば、4年生の社会で都道府県の学習があります。その際には、こんなことをしました。

『K 勝手に K 観光大使に N なろう』名付けて『KKN大作戦!』という大単元名にしました。

取り組みの内容は、簡単に言うとこんな感じです。

勝手に観光大使になろう
  1. 自分が住んでいる都道府県の中からペアで一つの市町村を決める。
  2. 決めた市町村の推しポイントを探す
  3. 観光大使として先生方や地域の人、家族、先輩にインタビュー
  4. 3年生に発表
  5. 各市町村の市長へ資料と子ども直筆の手紙を送る

学習した後の子どもたちは大喜びで、自分が選んで調べたまちを「〇〇市好きになった」「〇〇市に行ってみたい!」って言葉が聞けましたよ。

ある市からは感謝状を届けてくださりました。

6年生を担任したときのことです。国語「町の幸福論」という学習では、

『N 二小 P プレゼンテーション T 大会』名付けて、「NPT総選挙」という大単元。頭文字をとった取り組みが好きなんです!(笑)

目的は、子どもが「やりたい!」って前のめりにさせること。

この発表は、5年生に発表をして、最後はアイドルのAKB総選挙のように、投票まで行いました。投票には、子どもたちだけでなく先生方や保護者の方にも!

大事にしていることは、突飛なことにならないこと。

なぜなら、学習だからです。お笑い芸人さんのような笑いに走るのではなく、

学習内容での面白さを追い求めること。

軸はブレてはいけません。

ネーミングで子どもを前のめりにすることで、学習への姿勢が変わること間違いなし!

ノボル先生

子どもの意欲を高める工夫はたくさんありますね。

まとめ 予定調和を崩す「やってみたい!」が勝負

子どものやる気を引き出すことは、将来的な成功だけでなく、豊かな人間関係や健全な自己肯定感の構築にも直結します。その中で特に重要なのが、

「予定調和を崩す「やってみたい!」が勝負」

というコンセプトです。

この考え方は、子どもたちが自分の可能性を広げ、成長するために必要なマインドセットを育むものです。

予定調和とは、事前に計画された通りに物事が進む状況を指します。しかし、子どもたちにとって予定調和が続く環境では、新しいことに挑戦する機会が減少し、成長の機会が制限される可能性があります。

そこで、新たな学習を増やすのは小学校現場ではありえません。

やることが多くて疲弊しているほど。

だからこそ、今ある学習内容にネーミングを変えることでやる気を引き出すのです。

「やってみたい!」という積極的な意欲を大切にし、予定調和を崩すことがやる気を引き出す鍵となります。

子どもたちが新たなことに挑戦することで、自らの可能性を発見し、自信を深めます。失敗や困難があっても、その経験から学び、成長する姿勢が培われます。この積極的なマインドセットは、将来において柔軟性や創造力を発揮し、変化の激しい社会に適応する力を養います。

やる気を引き出すことは、単に学業の成績向上だけでなく、コミュニケーション力やリーダーシップ、問題解決能力など、幅広いスキルの発展にも寄与します。

子どもたちが自分の可能性に挑戦し、自らの夢や目標に向けて努力する姿勢が形成されることで、将来的にはより意義ある人生を築く土台となります。

親や教師が子どもたちの「やってみたい!」という欲求を受け入れ、サポートすることで、彼らは自らの興味や好奇心を追求し、自律的に学び成長することが可能となります。

やる気を引き出すことは、子どもたちが自分の可能性を最大限に引き出し、社会で主体的かつ積極的に活躍するための基盤を築く重要な手段です。彼らが「やってみたい!」という情熱を持ち続けることが、健全な発達と持続的な学びの源泉となるでしょう。

以上、「【実例紹介】子どものやる気を引き出す、たった1つの方法」という話題でした。

今回は子どもに焦点を当てた記事でしたが、大人の自己肯定感についてはこちら!

ほいじゃあね~👋

ABOUT ME
ノボル先生@共育×子育て×習いごと
\先生こそ自分らしく笑顔で働こう/子どもも大人も笑顔になる習い事を発信|共育=子どもも教師も成長がモットー|小学校教師11年目全学年担任経験。小中一貫校勤務経験|授業満足度毎年9割の授業づくり発信|2児の父親。育短(週に2日育休)1年間取得|時短家事コーディネーター|年間100冊読書|毎年フルマラソン完走|パパママの笑顔が最幸の子育て