共育

コレさえすればOK! 小学校の先生が懇談会での進め方・準備

ノボル先生

懇談会、お疲れ様!

ねこちゃん

今やっと終わりました!ふう~。疲れた・・。

ノボル先生

保護者の方にはうまく伝わった?

ねこちゃん

それがあんまりよくなくって…準備も大変ですし、保護者の反応も良くないし、もうイヤです…何かいい方法がありませんか?

ノボル先生

今回は、こんな疑問にお答えする回です!

こんにちは。ノボルです。教育、子育て、習い事を共育=「大人も子どもも笑顔になる」と捉えて、頑張っているママパパさんの力になりたいと発信しています。

  • 懇談会って何を準備したらいいの?
  • 懇談会は保護者に何を話せばいいの?
  • 懇談会が上手くいく方法を教えて!

一般的に、個人懇談と違い、1人の先生に対して、複数の保護者が集う学級懇談会を苦手とする先生って意外と多いようです。

私ノボルは現役小学校教師11年目になります。これまで、1年生の担任から6年生の担任まで全学年担任を経験しています。「子どもと大人が笑顔になることが教育」だという信念のもと、向き合ってきました。

10年以上の教師人生と我が家でも6歳の娘と2歳の息子を持つ父親です。失敗や挫折を繰り返し、ようやく子育てと教育には共通点が多くあることを実感。今では仕事も家事育児も「楽しく、ごきげんに」実現することができました。

この記事では、小学校の先生が学級懇談会を有意義にそして信頼を勝ち得るために必要な準備や進め方を紹介します。

この記事を読めば、懇談会の準備が大変だと感じている人、懇談会で保護者からの信頼を得たいと思っている人が安心して臨むことができます。

現役教員でありながら、保護者目線も兼ね備えているノボルの経験をこの記事に凝縮しました。「学級懇談会で保護者を味方につけたい」と思っている人は最後まで読んでください。

ノボル先生ってこんな人!
  • 『大人も子どもも笑顔になる』がモットー
  • 現役小学校教師11年目。1~6年全学年担任経験あり
  • Q-Uによる学級満足度90%越え
  • 教育、ビジネス、自己啓発などを中心に年間100冊以上の書籍を読破
  • 義務教育学校経験。小学校に所属しながら中1社会を担当経験
  • 学年主任の経験
  • 学級担任に加え、人権主担・生活指導部長・道徳推進教師など複数の校務分掌を掛け持ち
  • 病休経験→働き方を見つめマインドを整え小学校教員として復活
  • 娘と息子をもつ2児の父親『行動で示すカッコイイ父ちゃん』が目標
  • 1年間の育短(週に3日勤務、2日を育休)経験
  • 仕事と家事の両立をめざし、時短家事コーディネーター資格取得
  • 30歳を機に、フルマラソン挑戦。以降、毎年フルマラソン参加。

懇談会までにするTODOリスト

先に結論から言います。

懇談は、「準備で決まる」です。

当日は、笑顔で保護者の方の話を聞くがメインになるからです。

学級懇談会は基本的に授業参観後となることが多く、授業参観準備に時間がかかります。そのため、学級懇談会は「準備は少なく、信頼を勝ち得よう」が大事。学級懇談会までにざっとこれぐらいかな。

懇談までのTODOリスト
  • スライド写真
  • 保護者の名前がわかるよう、名前ホルダーのための画用紙準備
  • 懇談会の内容を考えておく
  • 学年の先生とだいたいの終わる時間を決めておく

私が勤めている学校では、春の学級懇談会の場合、懇談会終了後、PTA総会が行われるため、終わる時間を見ておかないといけません。そのため、学年の先生とあらかじめ懇談会を終了する時間を決めておきます。

ノボル先生

終わる時間を決めていても終えられない場合は、その場は打ち切り、「個別に伺います」とお伝えしましょう。

TODOリストについては、こちらをどうぞ!

懇談会の流れ

授業参観が終わってからって、本当に時間がないですよね。子どもを下校させてからすぐ学級懇談会が始まるまでの時間は約10分ほど。その間にバタバタしたくありませんよね。流れを書いたものを事前に準備、またはスライドで作成しておくこともおすすめです。

私は基本的にこんな感じで進めています。

懇談会の流れ
  1. 担任紹介とアイスブレイク
  2. 学校での様子をスライドを交えて話す
  3. テーマについて対話
  4. どんなクラスにしたいかなどのビジョンを話す
  5. 学級委員の紹介・学校からのお話をする
  6. 質問等

ポイントは、

  1. 「仲間内のみのグループにしない」
  2. 「時間配分」

です。

①については、私は1対1のペアまたはグループができるアイスブレイクをしています。例えば「シャベリカ」のようなカードを使ったゲームをするもよし!「Kahoot!」というクイズアプリを使ってクラスのクイズを行ってからその場でグループを決めてもよし!

要は、対話の先が知り合いの保護者同士だと、1人で参加してくださった保護者の方が浮いてしまいます。そうならないように、未然に配慮しましょう。

②は、特に前半に時間を取りすぎて、後半本当にしたかったことに時間を取れないことも。特に若手の先生は保護者の話を途中で遮ることが出来ず、ズルズルといくことも。対処法は予め流れのところに時間を明記しておくことです。

ポイントは、「今日参加してよかった」と思ってもらえることです。子どもの具体的な姿やクラスの様子が聞ける時間にすることです。

「懇談会ではこんなことをします」を予め伝えておくことも一つです。その時に使えるのが、「学級通信」です。

学級通信については、こちらをどうぞ!

懇談会でするの?アイスブレイク

結論から言うと、「します!」(笑) 

なぜなら、まずは笑顔で始めたいなって。

懇談会って、何とも言えない重々しい雰囲気から始まってしまうと、先生も緊張してしまうじゃないですか。だから、アイスブレイクをすることで和やかな雰囲気で始めたい。

ノボル先生

「お子さんの席に座ってください」ってすると、あの妙な空気になるのは私だけですか?(笑) もう絶対しません!

そこで、私は使える時間にもよりますが、2つ紹介します。

懇談会でのアイスブレイク
  1. 懇談会のグルーピングができる「シャベリカ」
  2. 普段の学校クイズができる「Kahoot!」

懇談会のグルーピングができる「シャベリカ」

①の「シャベリカ」ですが、これはカードに対話テーマが書かれていて、その話題について話してもらうことができます。最初の懇談会で、急に「座っている近くの人とペアを組んでください!」って言われると緊張しますよね。緊張感をカードゲームを使うことで減らすことができます。

「シャベリカ」はトランプ×お題カードです。

コレを配って、同じ絵柄だったり、同じ数字だったりで集まると、自然とグルーピングができます。グループで集まってもらって、カードの内容を対話してもらいましょう。これは、教室でも子どもたちと一緒にやりますが、10回やったら10回盛り上がります。

お題の内容で困ることはありません!

親は「子ども」という共通項がありますので、ワイワイ話すことができます。

ノボル先生

「シャベリカ」はやったらこのよさがわかります!

普段の学校クイズができる「Kahoot!」

②の「Kahoot!」は、クイズアプリで、クイズ大会を開けるアプリケーションです。出題者(今回は先生)がクイズを作ると、参加コード(ゲームPIN)が発行されます。

参加者(今回は保護者)は、ゲームPINを入力することでクイズに参加できます。クイズは基本的に4択問題で、早く答えるほどポイントが多く入ります。

すべての問題を終えると、ベスト3の表彰イベントもあり、大いに盛り上がります。イメージとしては、テレビのクイズ番組を教室で行うことのできるWebアプリです。

保護者に用意してもらうのはスマホのみです。近年、スマホを持っていない方はまれだと思うので、もしないという方は、近くの方と一緒に参加してもらいましょう。

「クラスで流行っていること」「今のクラスを表すならコレ!」といったクラスのクイズを何問か用意し、保護者がスマホを使って参加できるというもの。

ノボル先生

Kahoot!の最大の特徴は、保護者みんなでクイズを楽しめるところにあります。和やかになること間違いなしですね!

最初の学級懇談会 「保護者の想いを聴く」

担任の先生ばかりが思いを話すだけだと、聞く方は飽きちゃいますよね。私は初めの5年間ぐらいは、学級懇談会=担任の1年間の目標を伝える場と思っていました。でも、それだけだともったいないなって感じ、ここ数年は時間があるなら、こんな活動をしています。

一言でいうと、「保護者同士でクラスのことを語る」です。これは、この学級懇談会でしかできないことだなって。

保護者の願いを生かすために
  1. 「シャベリカ」で決まったグループで座る
  2. 「こんなクラスになってほしい」を付箋に書く
  3. グループで出た意見を見て回る

ここでも、発表などは行わないです。なぜなら、ハードルが高いから。見て回って「ああ~」「なるほど!」と話しながら感じたらOK。

学級目標や学年目標を決める時にここで出た意見も盛り込みながら作成していくと、子どもと保護者の気持ちがすり合わされて、自分たちのゴールを決めることができます。

家庭で起きていること、学校で起きていることって子どもの成長には欠かせないし、そこがつながっていくためにも、最初の学級懇談会で保護者の想いを聞く時間を取りましょう。

ノボル先生

保護者が「参加してよかった」と思うためには、参加のハードルを下げることですね。

最後の学級懇談会 「写真で振り返る」

最後の懇談会は2学期後半か3学期に行うことが多いと思います。私は、「写真や映像で振り返る」ことを行っています。

いぬくん

どんなものを見せるの?

その時でさまざまです。普段の何気ない日常の様子や、行事で円陣を組んでいる様子や授業中に対話が白熱している様子など、学校・クラスの様子や成長が伝わることが大事です。

ポイントは、「目的を伝える」です。ただ見せるのではなく、この活動が何につながっているか、何のためにしているかを説明しながら見せます。

よくありがちなのが、コレ!

映像をただ見せる上映会

学級の最後の懇談会だから、映像などを見せるのはわかりますが、説明がセットです。

懇談会は、映像をただ見せる上映会ではありません。

ねこちゃん

なるほど。確かに!

保護者を喜ばせることが目的ではなく、子どもの成長や学校の様子がきちんと伝わることが目的です。

映像や写真でわかるだけでなく、映像や写真から保護者の懇談(対話)が生まれ、教室の情景が浮かぶことが大事です。

懇談会の進め方 「絶対にやらないこと」

1対多数の自己紹介

懇談開始と同時に担任が軽く自己紹介したあと、担任から「では、みなさん一人ずつ自己紹介していきましょう」と言うスタイル。これまで経験したんじゃないでしょうか?

ノボル先生

かく言う、私も初任者から数年はしちゃっていました!(笑)

今だからわかります。これ、地獄です!(笑)

関係性もできていないのに、みんなの前で自己紹介なんか、先生である私も辛い。ほぐれてきたならできそうですが、今すぐなんかムチャぶり!

やめましょう。

アクティビティの中で1対1で「〇〇の母です」などを伝え合うようにしましょう。

一人一言

次に、「一人一言」です。私は、これをして失敗した経験が。

転勤してすぐの4月にある学級懇談会。この学校の保護者とお会いするのは初めてでした。懇談開始で「授業で感じたことや日頃お子さんを見ていて思ったことなど、1人ずつ話してください」とふったら、ある1人の保護者の方がマシンガントークが始まっちゃって。予定していたことが完了しなかったことが。。

それと、最後に一人一言ずつ話してもらうパターンもやりませんね。これも、地獄(笑)

自分の番が来る前に帰ったりしませんか?

ねこちゃん

兄弟のほうがあるので、というパターンのやつね!

あれ、みんなも言いたくないんです。

教室でも、急にはしないですよね。

「一人一言」もやめましょう。

私は、この学級懇談会で一人ひとりに1対多数相手に話してもらう必要がないと考えています。それは、1対1の個人懇談でいいです。

時間を守らない

最後に、「時間を守らない」です。保護者の方は自分の時間を使って参加をしてくださっています。また、懇談後に予定がある方も多くいるでしょう。そんな中、「少し時間を延ばします」なんか、絶対にやめましょう。もし、時間が過ぎるようであれば、「もしまだお話しておきたいことがある方は、私ココにいますので」と一旦打ち切りましょう。

決められた時間の中で、子どもの日常が伝わり、子どもの姿、子どもの事実を語り合える場にしたいですね。

ノボル先生

誰にとっても時間は宝物ですね。

まとめ やるからには信頼を勝ち得よう

いかがだったでしょうか。

若手の先生にとって、懇談会って緊張しますよね。

でも、創意工夫を続けていれば、懇談会自体が楽しくなってきますよ。

小学校の懇談会において、子どもたちの未来を担当する先生方は、単なる進捗報告の場ではなく、保護者との信頼関係を築く重要な場でもあります。

準備が大変って思う気持ちもわかります。ですが、保護者に直接会って「この先生でよかった」と思ってもらえたり味方になってもらえたりすることは、後々の学級経営においてプラスです。

そのために、学級懇談会を大事にしましょう。

準備の時間を生み出すのは、普段の仕事の優先順位をつけることでカバーできます。

子どもたちが成長する過程で、先生と保護者との連携が不可欠となる中で、やるからには信頼を勝ち得ることが極めて重要です。

懇談会の終了後も、保護者とのコミュニケーションを大切にしましょう。フィードバックや感謝の言葉に対しては、謙虚な態度で受け止め、今後の改善点に繋げることが信頼を保つカギとなります。築かれる信頼関係は、子どもたちの成長にとって不可欠な要素となり、教育の質を向上させる大きな力となるでしょう。

以上、「コレさえすればOK! 小学校の先生が懇談会での進め方・準備」の話題でした。

ほいじゃあね~👋

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ノボル先生@共育×子育て×習いごと
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