こんにちは。ノボルです。小学校教師をしながら、子育てに関することや習いごとに関することで、少しでも人の役に立てればいいなと発信しています。
習い事っていつ辞めたらいいかわからない・・
習い事をすぐに辞めてしまうと、辞め癖がついちゃったらどうしよう・・
辞めるかどうかの判断基準を教えてほしい!
一般的には、約4割の子どもが習い事を1年~3年ほど続けてからやめていることになります。ですが、いつ辞めたらいいのかってわからないですよね。
私ノボルは小学校教師をして11年目になります。これまで、1年生の担任から6年生の担任までを経験しています。「子どもと大人が笑顔になることが教育」だという信念のもと、向き合ってきました。10年以上の教師人生と我が家でも6歳の娘と2歳の息子を持つ父親です。 失敗や挫折を繰り返し、ようやく子育てと教育、そして習い事には共通するものがあるなという答えに辿り着くことができました。
この記事では、子どもが「辞めたい!」って言ったときに親がどう判断すればいいのかを詳しく解説します。
この記事を読めば、「辞めることは悪いことではない」と認識でき、お子さんが習い事を辞める抵抗がなくなるとともに、親も子も納得した形で次のステップを歩むことにつながります。
私が父親として、そして10年以上教壇に立っている教師として培ってきた経験をこの記事に凝縮しました。「子どもが辞めたいって言ってきたときに親はどうしたらいいか」と迷っている人は、最後までお読みください。
「今までの習い事を辞めるかどうかの決断と、新しい習い事をするかどうかの決断は、分けて考えるべき
先に結論から言うと、「今までの習いごとをやめるかどうかの決断と、新しい習いごとをするかどうかの決断を分けて考えるべき」です。お子さんの中には「新しい習い事をしたくなったから、今の習い事を辞める」といったケースがあります。
確かに、子どもの興味というのはさまざまなところに散らばるものです。今日「これしたい!」と言ったと思ったら、明日になると「やっぱりしたくない」となることもしばしば。では、今までの習い事を続けるべきかと新しい習い事を始めるべきかの基準について考えていきましょう。
今の習い事を続けるべきかどうか
習い事を辞める決断は、子どもの興味ややる気に大きく依存します。もし子どもが習い事に対して熱心でなく、続けることが負担になっている場合、辞めることは新たな成長の一歩となるでしょう。例えば過度な期待やスケジュールの過密さが原因でのプレッシャーが重荷になっていることがあります。重要なのは、子どもが自分の感情や欲求を表現し、尊重されることです。辞めることでストレスやプレッシャーが軽減され、新たな興味を見つけるチャンスともなり得ます。
新しい習い事を始めるべきかどうか
新しい習い事を始める決断は、子どもの成長と興味に合ったものを見つけるための重要なステップです。子どもが新しい分野に興味を持っている場合、それをサポートし、積極的に取り組むことは彼らの自己発見を促進します。新しい習い事は、新たなスキルや友情を築くチャンスとなり、将来の可能性を広げることにもつながります。
要するに、子どもの習い事に関する決断は個別の要素に基づいているため、辞めるかどうかと新しい習い事を始めるかどうかは分けて考えるべきです。子どもの意欲や関心を理解し、適切なサポートを提供することで、彼らは自分のペースで成長し、自分自身を発見することができます。
過去の習い事を辞める決断は、子どもが自分の感情やニーズに敏感であることを尊重するものです。時には挑戦を辞めることが、新たな道を切り拓く第一歩となるのです。これによって、子どもは自分の限界や興味をより良く理解し、将来の方向性を見つける手がかりとなります。
一方で新しい習い事を始める決断は、子供が持つ無限の可能性を開花させる一環です。新しい分野に飛び込むことで、知識やスキルの幅が広がり、他の子供たちとの交流を通じて成長の機会が増えます。これは単なる趣味以上の、豊かな学びの経験となり得ます。二つの議論を切り離して考えることで、まずは今の習い事をどうするかを判断する。その上で新しい習い事を始めるかどうかを決める。子どもは迷いなく次の一歩を歩むことにつながるのです。
今の習い事をどうするかを判断することが第一優先ですね。そのために、どんな基準で判断したらいいかを解説します。
今の習い事を子どもが辞めたい!って言ったときの2つの判断基準
習い事の先生が子どもにとって「メンター」になっているか
習い事の先生が子どもにとって「メンター」になることは、非常に重要です。多くの面で子どもの成長に深い影響を与えることがあります。以下はその重要性と役割についてです。
自己成長と自己評価
メンター的存在の先生は、子どもたちが自分の強みや成長点を見出し、自己評価を行う手助けをします。ポジティブなフィードバックや目標の設定を通じて、子どもたち自身が自分を高め、向上心を持つように促します。このプロセスは、将来のキャリアや学びの中で自律的に成長していくための基盤を築くものとなります。
自己成長と自己評価は相互に補完しあい、個人がより良い未来を築くための基盤を提供します。自己成長を重ねることで、新たな挑戦に向かい、自分の限界を広げることができます。そして、自己評価を通じて、自分の強みを活かし、課題に向き合う強さを発見することが可能となります。
心のサポート
子どもたちは日々の課題や挑戦に直面する中で、時には助言や励ましを必要とします。メンター的な先生は、学業的なサポートだけでなく、感情やストレスへの理解と対応も提供します。信頼できる大人としての存在は、子どもたちが自分の感情を理解し、乗り越える力を養う一助となります。メンターである習い事の先生による心のサポートは、時にはただ共感し聴くことが最も力強い手段であることも理解されるべきです。親が言いにくいことも、習い事の先生なら子どもに伝えてくれることもあります。
習い事の先生=外の師匠
メンター的な先生との関係は、習い事の先生=外の師匠といった関係を築くことに繋がります。子どもの周りに大人はたくさんいます。一番近い大人は親です。そんな親とは違った、子どもの未来を築く一人が外の師匠である習い事の先生です。親が言いにくいことを習い事の先生が言ってくれることで、お子さんの成長につながることもあります。
この関係は信頼と尊重に基づいており、生徒は自分の意見やアイデアを自由に表現できる安心感を得ます。先生は子どもたちの個性や才能を理解し、最良の方法でサポートすることが可能となります。要するに、習い事の先生が子どもにとって「メンター」であることは、単なる知識の伝達以上の重要な要素です。彼らの存在は、学びと成長に深い意味を与え、子どもたちが自分自身を理解し、自らの可能性を開花させる助けとなります。
では、メンターになっていない先生の特徴を挙げておきます。
- コミュニケーションが少ない
- ポジティブなフィードバックが少ない
- 個別のサポートがない
メンターは生徒とのコミュニケーションを大切にしますが、先生がコミュニケーションを怠っていたり、生徒の進捗や悩みに対して十分に耳を傾けていない場合、メンターとしてふさわしくないと思ってください。また先生が単に指導や評価だけを行い、具体的な改善点やポジティブでない場合もメンターとしてふさわしくありません。
学校でも子どもたちにポジティブなフィードバックや個別サポートは欠かせません。習い事だとより少ない人数の子どもたちと週に数回の関わりですので、尚更意識してコミュニケーション、ポジティブフィードバック、個別サポートを行う必要があります。それが欠けているようであれば、習い事を継続するのかどうかを一度検討する必要があります。
「休憩期間」を設けても、子どもの情熱があるかどうか
一度思い切ってその習い事から離れてみる休憩期間をつくってみる
習い事から一度離れ、思い切って休憩期間を取ることは、新しい視点を得る上で貴重な経験です。この期間は自己発見やリフレッシュの機会となり、新たな興味や才能に気付くことができます。
習い事から離れることで、日常のルーティンが一変し、心身が解放される感覚が生まれます。新しいアクティビティや趣味に挑戦することで、自分の可能性を広げ、未知の領域に目を向ける勇気が湧いてくるでしょう。
- この習い事って本当に自分にとって向いているのかな。
- 習い始めたころと比べて、今の楽しさは同じくらいあるか。
- やりたくてやりたくてたまらないものかどうか。
習い事をしながら考えるのは子どもにとって難しいので、休憩期間に親と一緒に考える機会をつくることをおすすめします。
理由は、親が適当な理由をつくって習い事の先生に伝えるでよし!
休憩する期間のことを習い事の先生にどうやって伝えようかな?と悩んでいるお母さん。
結論は「なんでもいい!」です!
正直に「子どもの様子を見ていて続けさせようか悩んでいます。1カ月の休憩期間をつくってその間に考えます」と伝えるのもよし。子どもが申し訳なさそうになるのが苦しいなら、「親が自分の都合で1カ月通えなくなった」と伝えたらいいです。要するに、習い事の先生なら休憩期間のことを理解してくれるはずです。理解がないなら・・辞めればいい!
休憩期間は、1カ月が目安
休憩期間は長すぎず短すぎず1カ月が目安です。これまで習っていた習い事を行うルーティンになっていた子どもが、1度思い切ってその習い事から離れてみる。1カ月後に「またやりたい」と感じれば、その習い事は本物。やる気がないものに関して、子どもは1カ月離れたらだいたい忘れているし、忘れてしまうものであればすんなり辞められます。
子どものメンターになっているかどうか、休憩期間をつくってみることで、お子さん自身が一度立ち止まって見つめ、それを親と対話することの機会にしたいですね。
辞めるタイミングは習い事を始めるときに事前に話し合っておく
世の中は、時間とお金も有限です。新しい習いごとを始めるのであれば、原則的には何かをやめなければいけなくなります。しかし、新しい習いごとに興味が湧いたからといって、そのたびに習いごとを変えていたら、「中途半端グセ」を強化するようなものです。
今回は、「今までの習い事をやめるか否かの判断と、新しい習いごとを始めるかどうかの判断を分けて考えるべき」という結論です。今後習い事を始めるお子さんへのアドバイスとして、「辞めるタイミングは習い事を始めるときに事前に話し合っておく」ことをおすすめします。それはなぜか。
習い事を始める前に、子どもと親は辞めるタイミングについての期待やルールについて事前に話し合うべきです。明確なコミュニケーションを通じて、将来的な辞める時期に関する理解が得られます。
子どもとの対話を通じて、習い事の目的や期待を共有しましょう。どのようなスキルや成果を得たいのか、そのためにどれくらいの努力が必要なのかを明確にすることは重要です。同時に、辞めるタイミングに関しても親と子で事前に話し合い、子どもの感情や考えを尊重します。
習い事を始める際に、辞めるタイミングについてのルールや合意を定めることも有益です。たとえば、ある程度の期間続けてみてから、不満や問題があれば話し合いをし、その後に判断するといったプロセスを共有します。これにより、子どもは習い事に対しての責任を理解し、辞める際も適切なプロセスを踏むことができます。
コミュニケーションを通じて辞めるタイミングに対する予測可能な枠組みを作ることで、子どもは安心感を持ちながら習い事に取り組むことができます。途中での辞めることがあっても、それが成長や新たな発見につながる一環となるよう、話し合いと理解が大切です。
習い事は、学校と違い、自分で意思で選んで行っているものです。やみくもに続けていたら、時間もお金も無駄になっています。辞めることは決して悪いことではありません。習い事を続けることが大事ではなくて、今の習い事が自分の成長になるなら続けることが大事です。
まずは今の習いごとをどうするか。目標を達成できるまでは続けるなど、もともと設定しておいた区切りまでは頑張るのが理想です。そのうえで、そちらを辞める決断をして、新しい習いごとを始めればいい。
一方で、本当にその習い事を始めていいのか。一時の好奇心だけで「やりたい」と言ってる場合だってありますよね。ここは、見極めポイントで、ちょっと我慢させてみて、もっとやりたくなるのか。それとも、熱が冷めるのか。
子どもが「辞めたい!」と言ったらすぐにすぐに辞めさせるのではなく、休憩期間をつくって判断することが有効です。
以上、「【習い事】継続させることがむしろ逆効果?今の習い事を子どもが辞めたい!って言ったときの2つの判断基準」という話題でした。
お子さんのために、時間とお金をかけて行うのが習い事。少しでも安心して通うことができる習い事が見つかるように発信しています。参考になったなと思った方は、他の記事も読んでください。