こんにちは。学期末に向けて成績処理に忙しそうな先生が多い中、2学期末までにすべき全ての業務を終えて満足感に浸っているノボルです。
教育、子育て、習い事を共育=「大人も子どもも笑顔になる」と捉えて、頑張っている若手先生や仕事と家事に追われるママパパさんの力になりたいと発信しています。
さて今回は「3学期初日」編ですね。
12月に冬休みに入り、あっという間に3学期がスタートします。子どもたちとともに気持ちよく新しい学期の幕を開けたいところですが、実は「最初が肝心」なこの時期に、つい見落としてしまいがちなポイントも少なくありません。
新学期初日っていつも何をすればわからないんだワン!
早く教えてもらっていたら準備ができるから嬉しいニャン!
新学期初日にうっかりやってしまうと、あとから「失敗だったかも…」と後悔することも。小さなミスや誤解が、子どもたちとの信頼関係や学期全体の雰囲気に大きな影響を及ぼすこともあるため、初日の行動には注意が必要です。
今回の記事では、現役教師が気をつけるべき「やってはいけないNG行動」を10項目にわたって具体的に解説します。
特に、初日だからこそ注意すべき点や、子どもたちが気持ちよく学期を始められるためのポイントもご紹介しますので、3学期の滑り出しを成功させたいと考える全ての先生方に読んでいただきたい内容です。
- 3学期初日、子どもが安心できる仕掛けとは?
- 3学期初日にしてはいけないNG行動とは?
- 今からでも遅くない!学級経営の成功術とは?
ざっとあげただけで、これぐらいですね!
今回は、こんな人に読んでもらいたいです。
- 新学期のスタートに不安を感じている若手先生
- 新学期初日に何をしたらいいかわからない先生
- 初日の関わりで失敗をしたくない先生
この記事を通じて、慌ただしい新学期の中でも冷静に対応できるようにし、一年の最終学期を子どもたちとともに充実したものにしていきましょう。
子どもも大人も笑顔に。
ボクがこうして情報を発信しているのは、子どもも大人も笑顔である生活をたくさんの先生にしてほしいからです。
まずは、ノボルの自己紹介から!
- 『大人も子どもも笑顔になる』がモットー
- 現役小学校教師11年目。1~6年全学年担任経験あり
- Q-Uによる学級満足度90%越え
- 教育、ビジネス、自己啓発などを中心に年間100冊以上の書籍を読破
- 義務教育学校経験。小学校に所属しながら中1社会を担当経験
- 学年主任の経験
- 学級担任に加え、人権主担・生活指導部長・道徳推進教師など複数の校務分掌を掛け持ち
- 病休経験→働き方を見つめマインドを整え小学校教員として復活
- 娘と息子をもつ2児の父親『行動で示すカッコイイ父ちゃん』が目標
- 1年間の育短(週に3日勤務、2日を育休)経験
- 仕事と家事の両立をめざし、時短家事コーディネーター資格取得
- 30歳を機に、フルマラソン挑戦。以降、毎年フルマラソン参加。
3学期初日で教師がやってはいけないNG行動10選
靴箱を見ない
新学期初日は、子どもたちの表情やしぐさだけでなく、靴箱の状態にも注意を払うべきです。靴箱は、日々の生活の中で子どもたちが気持ちの表れを無意識に示す場所。特に長い休み明けは、子どもたちがどのような心境で登校してきたのかを見抜くヒントが詰まっています。
靴が雑に脱ぎ散らかされている場合、冬休み中のリズムが戻りきっていなかったり、久々の学校に対する不安感が強いことが考えられます。教師がさりげなく整える姿を見せるだけでも、子どもたちに「先生が自分たちのことを気にかけている」と感じさせることができます。
また、全員に直接靴の整頓を促すのではなく、一部の子どもに声をかけ、皆で整える習慣をつくることもおすすめです。こうした小さな配慮が、子どもたちの気持ちを落ち着かせ、新学期を気持ちよく迎えさせる一助となるでしょう。
靴箱は、日々の生活の中で子どもたちが気持ちの表れを無意識に示す場所ですね。
朝の会をしない
3学期初日は、朝の会を通じて新しい学期を迎える準備を整える場です。朝の会を省略すると、子どもたちが「何か足りない」と感じ、リズムが崩れてしまうことがあります。朝の会は、休み中のエピソードを共有したり、これからの目標をみんなで考える時間にするのが効果的です。
例えば、ボクならこんなことをします!
- 学級通信を配って先生の冬休みのことを話す
- 「冬」といえば?を一言ずつ言わせ、ちょっと盛り上がる時間を
- 冬にまつわる絵本を使ってほっこりした時間を
冬休み明け初日は教科授業をすることは基本的にないので、融通が利きやすいと思います。だからこそ、子どもたちに寄り添った活動で、安心空間をつくりたい。
先生からも「今年も一緒に頑張っていこう」という思いを伝えれば、子どもたちはクラスの一員としての帰属意識を再確認できます。忙しい日であっても、朝の会を丁寧に行うことで、クラス全体に安心感と一体感が生まれる大切な時間となるでしょう。
始業式で子どもの後ろに立つ
始業式での立ち位置も、実は重要なポイントです。教師が子どもたちの後ろに立ってしまうと、「先生はサポート役で、自分たちは一人で頑張らなければならない」と感じる子どもが出る可能性があります。
ボクは、全学年が集う集会では、子どもの顔が見える場所で立っています。
子どもたちと並んで立つことで「一緒に新しい学期を頑張っていこう」という姿勢を示すことが大切です。また、並んでいる中で子どもたちの中で素敵な場面をメモしたり、視線を合わせたりするだけでも、彼らは「先生が近くで見守ってくれている」と安心を得ることができます。教師が近くにいることで、子どもたちの学期初日への安心感が高まり、新学期を気持ちよくスタートさせることができます。
しかめっ面で立つのではなく、ニコニコしながら立つことがポイント!
正装をしない
3学期の初日という新たなスタートを迎えるにあたり、教師が正装をして臨むことは意識を高めるために有効です。身だしなみが整っていないと、子どもたちは教師の態度に影響を受け、学期の始まりの特別感や緊張感を感じにくくなります。
教師自身が「新たな気持ちで3学期を迎えている」という姿勢を示すことで、子どもたちも自然と「この学期を頑張ろう」という気持ちが湧き上がるはずです。また、大人の正装した姿勢が「重要な節目」を視覚的に伝える効果もあります。服装を整えることは、自分自身にとっても気持ちを引き締める効果がありますし、子どもたちとの信頼関係を構築する第一歩にもつながります。
教師の身だしなみが整っていることで、教室全体がきりっとした雰囲気で3学期をスタートさせることができます。
「重要な節目」を視覚的に伝える効果は意外とありますよ!
普段通り授業を始めてしまう
3学期初日を普段通りに進めてしまうと、休み明けの切り替えが不十分なまま授業に入ってしまい、子どもたちの学習意欲が上がりにくいことがあります。初日は「新しい学期が始まった」と感じられるように、導入に工夫を加えると効果的です。
例えば、冬休みの振り返りを兼ねた簡単な質問タイムを設けたり、新しい教室のレイアウトや席替えを行うことで、教室の雰囲気を一新するのも良い方法です。
ボクは、3学期初日に時間があれば初日に、時間がなければ次の日にこんなことを書かせます。
- 今年の目標や抱負などを「漢字一文字」で書かせる。
- なぜその感じにしたのかの理由を書かせる。
- 教室後ろに掲示する。
- クラスの仲間の作品を見合う
特別感を意識した授業導入ができると、子どもたちは「また頑張ろう」という新鮮な気持ちを抱きやすくなります。また、学期の始まりには、今後の目標や学習内容について少し触れることで、全員が一つの方向性を共有しやすくなります。
初日こそ通常授業ではなく、クラス全体が新しい学期に向けてやる気を高める時間に充てることが大切です。
初めからトップスピードではなく、ぼちぼちとすることも大切!
全員の名前を呼ばない・一部の人としか話さない
新学期の初日に全員の名前を呼び、一人ひとりと話すことは、教師が全員を大切にしているというメッセージを伝える重要な行動です。休み明けで少し緊張した子どもたちも、名前を呼ばれることで「自分がクラスの一員である」と実感し、安心感を得られます。
特に、新学期のスタート時には特定の子どもだけに話しかけるのではなく、全員に均等に声をかけることが大切です。例えば、朝の会や自己紹介タイムを設けて、全員が一度は自分の思いを話す機会を持たせると効果的です。
また、最初の話しかけ方や目線を意識して全員と触れ合うことで、子どもたちも「先生は自分のことを見てくれている」という安心感を持つことができます。こうした一人ひとりへの配慮が、クラスの結束を強め、楽しい学期のスタートにつながります。
名前を呼ぶことは意識づけには効果的!あいさつも「おはよう」ではなく、「〇〇さん、おはよう」と心がけています!
宿題を集めるだけで終わってしまう
新学期初日の宿題回収は、ただ集めるだけではなく、子どもたちの努力を認め、学期への意欲を高める場にすることが大切です。宿題を出すことはもちろん、冬休み中に取り組んだ内容について話す時間を作ると、子どもたちの達成感が増し、「頑張ったことを先生が見てくれている」と感じるでしょう。
ただ回収するだけでなく、冬休みの成果をねぎらう場として、宿題に触れることで、全員の学習への意識を自然と引き出せるでしょう。
冬休みの宿題を集める時には意識しないかもしれませんが、小学校の先生だと悩みの種となるのが「時間がない」ということ。
普段の宿題をどう回収すればいいのかをまとめた記事はコチラ!
3学期初日は学校に登校できただけで100点!
クラス全員と関わる時間を取らない
3学期の初日には、クラス全員と積極的に関わる時間を意識して作ることが大切です。休み明けで不安を抱えている子どもや、友達関係が不安定になっている子もいるかもしれません。こうした子どもたちを見逃さないために、全員と少しずつ話す時間を設けることで、彼らの表情や反応を観察し、新学期のスタートを気持ちよく迎えさせることができます。
例えば、朝の会やグループ活動など、短時間でも子ども同士が自然と交流できる場を意識的に取り入れると良いでしょう。
また、教師自身が一人ひとりと接することで、子どもたちは「先生が自分を見ていてくれている」と感じ、安心感を得られます。特に休み明けの初日だからこそ、全員と関わり合い、クラス全体に温かい空気を生み出すことが、3学期のスムーズなスタートにつながります。
誰もが一度は悩んだことのある、クラスづくりに関する記事はコチラ!
「お年玉いくらもらった?」と聞く
「お年玉もらった?」と子どもに気軽に聞くことは、意図せず子どもを傷つけてしまう可能性があります。家庭環境はさまざまで、お年玉をもらえる子どももいれば、もらえない子どももいます。
例えば、親族と疎遠な家庭や、経済的な事情でお年玉を渡す習慣がない家庭もあります。また、最近では一人親家庭や複雑な家族構成のケースも多く、お年玉に対する考え方も各家庭で異なります。そのため、「お年玉もらった?」という言葉が、子どもたちに「自分の家庭は違うのかもしれない」という不安や違和感を抱かせることがあります。
教師としては、子どもたちが安心して過ごせる環境づくりを大切にし、できるだけ家庭環境に関わる話題には配慮することが重要です。
ほかに、こんな言葉が意図せず子どもを傷つけてしまう言葉があります。
- お年玉、いくらもらった?
楽しい思い出を教えて?
どこか出かけた? - ディズニーランドやユニバーサルスタジオジャパンに行った?
冬休み明けの話を作る時は、家庭の状況を想像する事を大切にしたいですね
「みんなと会えて嬉しい」子どもたちへの思いを語らない
休み明けの初日は、教師が子どもたちへの思いをしっかり伝えることが大切です。「みんなと会えて嬉しい」という一言は、子どもたちにとって大きな安心と喜びを与えます。教師が自分たちを歓迎していると感じると、子どもたちは自然と「また学校を頑張ろう」という前向きな気持ちになれるのです。
特に低学年や敏感な子どもたちは、教師の表情や言葉に強く影響されるため、心からの思いを伝えることは重要です。また、冬休みの間に思い出したことや、楽しみにしていたことを具体的に伝えると、より親しみが感じられ、距離が縮まります。教師からの温かい言葉を通じて、子どもたちは「先生も仲間も自分を待っていてくれた」と感じ、3学期のスタートを笑顔で迎えることができるでしょう。
「みんなと会えて嬉しい」は何度言ってもいい言葉。子どもたちに直接伝えても、黒板に書いておくのもGOOD!
まとめ
いかがでしたか。3学期初日に、ついしてしまいそうなことばかりでしたよね?
- 靴箱を見ない
- 朝の会をしない
- 始業式で子どもの後ろに立つ
- 正装をしない
- 普段通り授業を始めてしまう
- 全員の名前を呼ばない・一部の人としか話さない
- 宿題を集めるだけで終わってしまう
- クラス全員と関わる時間を取らない
- 「お年玉いくらもらった?」と聞く
- 「みんなと会えて嬉しい」子どもたちへの思いを語らない
新学期初日を迎えるにあたり、特に若手の先生や不安を抱えている先生にとっては、どのように子どもたちと接したらよいか悩むことも多いでしょう。初日は1年間の集大成ともいえる3学期のスタートを切る大事な一日です。
この日に、子どもたちが安心して新学期に臨めるよう、細やかな配慮を心がけましょう。まず全員の名前を呼び、均等に声をかけることで「先生は自分を大切にしてくれている」と感じさせることが大切です。
また、「みんなと会えて嬉しい」という思いを言葉にし、温かいメッセージを伝えると子どもたちの心も開きやすくなります。さらに、宿題をただ回収するのではなく、休み中の努力をねぎらい、子どもたちの達成感を引き出すと良いでしょう。新学期初日の成功は、子どもたちが学校生活に楽しく前向きに取り組むきっかけとなります。
このような関わりを通して、先生も子どもたちも笑顔でスタートを切れるよう努めてください。
以上、「新年のスタートダッシュ失敗!? 3学期初日で教師がやってはいけないNG行動10選」という話題でした。
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