こんにちは。3月とは思えない寒さに朝起きるのが辛いなと感じるノボルです。
教育、子育てを共育=「大人も子どもも笑顔になる」と捉えて、頑張っている若手先生や仕事と家事育児の両立に悩むママパパ先生の力になりたいと発信しています。
さて今回は、「修了式」についてお話ししたいと思います。
ゲッ。修了式は通知表を返すだけじゃないの?
通知表も大事ですが、一手間加えるだけで別れ→感動に変わりますよ!
今週末か来週の前半に修了式がある学校が多いかと思います。進級する子どもたちへ向けて、担任の先生が最後にしてあげられることは何か。
この時期は卒業式は終えていますので6年生の担任ではなく、1年~5年の担任の先生に絞ってお話しします。
この記事では、担任の先生が修了式にすべき3つのこととして時間をかけずにできることを紹介します。
この記事は、こんな人に読んでもらいたいです。
- 今年初めて修了式を迎える、初任や若手の先生
- 修了式に何をすればいいかわからない先生
- 時間をかけずに別れを感動的なものにしたい先生
まずは、ノボルの自己紹介から!
- 『大人も子どもも笑顔になる』がモットー
- 現役小学校教師11年目。1~6年全学年担任経験あり
- Q-Uによる学級満足度90%越え
- 教育、ビジネス、自己啓発などを中心に年間100冊以上の書籍を読破
- 義務教育学校経験。小学校に所属しながら中1社会を担当経験
- 学年主任の経験
- 学級担任に加え、人権主担・生活指導部長・道徳推進教師など複数の校務分掌を掛け持ち
- 病休経験→働き方を見つめマインドを整え小学校教員として復活
- 娘と息子をもつ2児の父親『行動で示すカッコイイ父ちゃん』が目標
- 1年間の育短(週に3日勤務、2日を育休)経験
- 仕事と家事の両立をめざし、時短家事コーディネーター資格取得
- 30歳を機に、フルマラソン挑戦。以降、毎年フルマラソン参加。
修了式当日にすべき3つのこと
全員で遊ぶ・笑顔になる時間を
1時間目の修了式の後に、みんなで遊ぶ。
通知表を遊びの前に渡しておくこと。
遊びは何でも良い。このクラスでできる最後の遊びです。
ボクなら遊ぶ前に、みんなにこんな声かけをします。
今日みんなでやる遊びは、このクラスにとって最後の遊びです。明日になれば、クラスみんなで遊ぶことはできなくなります。だから、楽しくみんなで遊びましょう。
ただし、注意点があります。
支援学級に所属している子どもも含めて、全員で遊ぶこと
「全員で」というのがポイントです。
当日欠席している子どもは仕方がないですが、例えばボクが勤務している学校では1時間目の修了式の後、支援学級に所属している子どもは支援学級で集まることになっています。
その子どもが参加できないのであれば、ボクは遊びを別の時間にするor前日にすることで、クラス全員で遊ぶことを心がけます。
こういうささいな一瞬が、子どもたち同士が支え合うというマインドづくりにもつながりますし、クラス一人でも欠けてはいけないという土壌づくりにもなります。
遊ぶ内容はなんでもいいです。ボクは、「教室でできる遊び」にしています。
他学年や隣教室から「ずる~い!」の声が上がると、この時間こそ無駄になってしまいますからね!
スリーヒントクイズでもいいですし、時間があるのであれば椅子取りゲームなどでもOK!
ここで大切なことは!
教師も一緒になって遊ぶ
これは、絶対に一緒に遊びましょう!子どもだけで遊び、先生は審判。そんなもったいないことはこの日に限ってはダメ!
そして、教師が一番楽しくやる。
これが最後の授業への布石となります!
「子どもも大人も笑顔に」が大切!
1年間を振り返る
1年間を振り返ることといっても、なにをすればいいの?
ボクは、修了式では書かせたり発表させたりはしません。
子どもたちの心もそんな場合ではないから(笑)
そんな時に書くことや話すことで、密度濃い学びになるとは思えない。
つまり、ボクなら子どもの写真や映像を写すことをします。長くなくていいです。10分~15分ほどで良いんです。
どんな内容のスライドショーにするか!?
それは、1年間の中で特に頑張ったことやめざしてきたことがわかるもの。
運動会のダンス・学習発表会のビデオや行事にとった写真をスライドショーで写せばいい!
よし!それならわたしもできるニャン!子どもたちの感動を誘う演出で凝ったものをつくるぞー!!
ねこ先生、ちょっと待った!ここで凝ったムービーをつくることで、時間が膨大にかかるよね?年度末にすることはとても多いからね!
小学校の先生が年度末にすることって本当に多いですよね。
何から始めたらいいか、TODOリストが欲しいあなたはコチラ!
ボクなら30分以上かけないよ!
オススメはスライドショーが作れるものならなんでもいい!
パワポでも、googleスライドショーでも、canvaでも。
ボクは、「音楽は別の端末から流す」にしています。
なぜなら、ボクも凝り性だから!(笑)
作ったスライドショーに音楽もとなると、
- 「この写真の次に、サビがいいな!」
- 「Aメロとこの写真が被ると、よくないから・・」
自分がこだわって作ってしまうことがわかっているから、それなら「30分以上はかけない」と決めていますね!
ここでのポイントは、
楽しく雑談しながら。そして、ちょっぴり別れを意識させていく。
- 「楽しかったね。でも、今日で最後なんだね。」
- 「こんなこともあったね。もうやりたくてもできないだね。」
- 「もしかしたら、今日この日が最後で一生このメンバーがそろうこともないかもしれないね。」
- 「楽しいことはあっという間に過ぎるんだ・・」
- 「あと1時間でこの教室とはお別れですね」
途中でこんな言葉かけをするとグッと引き込まれるますね!
優先順位を決めることですね!
別れの授業をする
別れの授業だなんて・・
そんな難しいこと、私にできるかな・・?
何も特別な授業を用意する必要はありません。
学級通信を読むだけ
今回は、ボクが実際に修了式に子どもたちに配ったものを紹介します。
5年生を担任していた時のものです。
※子どもの名前や身バレする部分は、黒字で消していますのでご了承ください。
ボクは、学級通信を共育の柱の一つにしています。
(今は通信以外のツールも活用していますが)
学級通信についての記事はコチラ!
学級通信に教師の思いを詰め込んで、それを読んでやるだけで良いんです!
このときのポイントは、
絶対騒がしくさせないこと。厳粛にも厳粛に行う。
ボクは別れの授業の前に帰る用意を全てさせ、ランドセルも机に持ってこさせます。
これが肝心である。
遊びとのギャップがより一層別れを意識させる。
「あ~。もうみんな過ごすのは、あと少しなんだ・・」と。
次のようにします。
全員が静かになったら始めます。(全員が話さず黙っているかを見つめる) 先生からの最後の授業です。先生の今の思いを学級通信に書きました。それを今から配ります。最後の授業ですから、みなさん、真剣に聞いてください。おしゃべりはしません。
全員に配られたら学級通信を読んでいきます。(淡々と読むのではなく、語るように読む。子ども一人ひとりを見ながら読む)
途中まで読んで一度読むのを止めます。
そして、次のように言います。
〇年〇組のみんなと過ごしてきた1年間。本当にいろんな思い出があります。一人ひとりいろいろな思いであると思います。
一言だけでも良いです。最後にみんなと過ごしてきてどうだったか感想を一人ずつ言ってください。
教師は、一人ひとりの感想を受け取ってうなずいたり、あいずちをうったりする。
泣いていてなかなか感想が言えない子は、
「頑張れ。これが最後なんだから。」と声掛けをする。
クラスの実態に合わせて、言えない子はパスなど配慮すること
このクラスの実態を一番知っているのは、担任の先生であるあなたです。
忘れてはいけないのは、
どの子どもにとってもこの一瞬が心に残る時間となるようにしたいですね。
最後の一人が感想を言い終わったら、学級通信の続きを読む。
そして通信を読み終わったら次のように締めくくります。
みんなの感想の中に、「このクラスのことを忘れません」と言った人が何人かいました。(ボクの経験上、必ず一人はいました)
でも、先生はそう思いません。このクラスがどんなに良いクラスだったとしても、どんなに居心地が良いクラスであってもそれを引きずっていてはいけません。
先生も来年はどうなるかわかりません。〇年〇組以上にいいクラスをつくります!成長します!このクラスのことなんて忘れるくらいの、そんな素晴らしい出会いをしなければいけません。
出会いあるからこそ人の世は素晴らしく
別れがあるからこそ人の世は美しい
のです。
通信を読むときには、
照れながら話さないこと
照れ笑いしたら終わりです。
内容が、子どもに刺さりません。
最後の学級通信なのだから、書いてあることは、結構くさい内容です。
行事や運動会の時と同じで、節目を迎える時には、くさい言葉もグッと締まる。
教師が真剣に読めば、子どもは真剣に聞いてくれます。
最後の締めくくりです。
最後の締めくくりが下校の時間になるように時間配分をしておきます。
このクラス最後の「さよなら」をします。さよならをしたら、いつまでもこの教室に残っていてはいけません。
このクラスはさよならをした瞬間に解散です。新しい出会いを楽しみにしなさい。
それでは、本当に最後です。
みなさん。さようなら。
まとめ 最後は自分だけの言葉を
いかがでしたか。修了式のことを考えることができましたか。
- 全員で遊ぶ・笑顔になる時間を
- 1年間を振り返る
- 別れの授業をする
最後に、1つ心がけていることを話します。
ボクは、ことわざや格言を使って子どもに語ることや学級通信に言葉を入れることがあります。
それは、「子どもの背中を押す」言葉になってほしいから。
でも、修了式の日だけは違います。
自分だけの言葉を
心がけます。
どんな洒落た言葉よりも、ほんのささいな一言がずっと心に残ることがあります。
結局は自分ではない誰かの言葉です。自分にとっての座右の銘は、あくまで自分限定商品です。それを横流しで安売りしても、他人の心には響きません。
「修了式だから」と、難しく考える必要はありません。
これまでともに過ごした日々を思い起こしてみましょう。
そして、これから未来を歩む子どもたちが成長していく姿を思い浮かべてみましょう。
全国の先生方、ここまで1年間お疲れさまでした。
修了式という、最後の1日を楽しみましょうね。
以上、「小学校の先生が修了式ですべき3つのこと」の話題でした。
ほいじゃあね~👋