こんにちは。来週に人間ドッグの再検査にひっかかり、ソワソワしているノボルです。
教育、子育てを共育=「大人も子どもも笑顔になる」と捉えて、頑張っている若手先生や仕事と家事の両立に悩むママパパ先生の力になりたいと発信しています。
さて、今回は「異動」について話したいと思います。
教師をしていたら年数が経てばどの先生も迎える異動。
ワクワクしたり、時には「えー」と嘆くことも。
ボクは初任校で7年間勤め、初めての異動を経験しました。
初任校で7年って長くない?
ボク以外の同期は全員6年で異動でしたね(笑)
当時、小学校から義務教育学校に編成させる時で、その時の校長先生から「あと1年残って学校を一緒につくってほしい」と打診され、引き受けました。
初任校で何を考え、異動する時にどんなことに気を付けていたかについてお話ししたいと思います。
今回の記事では、こんな人に読んでもらいたいです。
- 異動と聞いて、不安な気持ちがある先生
- 異動と聞いて、何をしたらいいかわからない先生
- 異動の時に心がけることについて知りたい先生
教員の異動前、1校目で考えていたこと
私が勤務した自治体では、初任校の勤務は原則6年間でした。
そのため、はじめの6年間で成し遂げたいと思っていたことは、
『6年でこの学校の1番になる』
でした。
1番というのは、他人と競うわけではありません。
『ノボルといえば〇〇』の自分の武器を身につけるということでした。
ボクは、初任者の時は5年生を担任しました。そこから2年、1年、3年と担任をしました。3年生担任をしたときには、大学卒業してすぐの初任者と2人で学年運営をしました。
最後の3年間は、学校全体を担う加配教員を経験することが出来ました。
この体験は、この学校でしか味わえないものでした。
自分がどう成長するかという視点に立った時に、「同じことをする」より「たくさんのことを経験する」ことに重きを置いていました。
自分が置かれた環境によって、自分が学ぶ幅が広がると考えていました。
当時は自分を振り返る余裕もなく、必死にがむしゃらに働いていましたね!
ボクは当時、学年の希望などは出さず「一任」していました。
今でも思うことは、
「子どもを色眼鏡で判断して、希望をするな」
ということです。
- 〇年生は大変だから・・
- 〇年生はAさんがいるから・・
- 高学年だから・・
- 低学年だから・・
「子どもがどうか」というものさしで選ぶことはしてほしくないですね。
子どもは大人を選べないんだから!
希望をするなら、
「最初の学校でなるべくいろんな学年を経験する」
という視点ならとてもよいと思います。
これは、自分の希望を伝えてもいいとボクは思います。
初任校だからこそ、いろんな先輩が声をかけてくれたり、アドバイスをいただけたりすることも多いはずです。
私は、2年連続で同じ学年を持ったことはありません。
希望したこともありません。
「去年と同じようにしよう」
といった、現状維持がどうも性格に合わなくて・・
初任校という先輩から面倒を見てもらえる環境で、いろんな学年や立場を経験できたことで幅広い学びにつながったと思っています。
最初の学校だからこそ、チャレンジもできる!
異動と決定してから異動前にしたこと
もうすでに、内示があり異動が決定している先生もいるでしょう。
そんな先生にとって、時間は今まで以上に貴重です。
異動と決定してから異動前にすべきことを話しますね。
教室の断捨離
学級担任をしていると、職員室以外に「教室」という自分のスペースがあります。収納スペースがあればあるだけ、モノは増えていきます。
ボクは、モノが溢れることで時間や労力が奪われるとも思っています。
その考え方になれたのも、「時短家事コーディネーター」の資格取得がきっかけです。
ボクが、この資格取得に踏み切ったきっかけや思いをまとめている記事はコチラ!
私と同じタイミングで異動が決まった先生の中には、こんな人もいました。
〇〇先生、異動の準備は進みましたか?
それが大変で・・。ノボル先生はどうですか?
私は、小ケース1つにまとまりました!
えーー!私は荷物が多くて単身用引っ越しパックを頼みました・・ノボル先生羨ましすぎます!
この時は、「こんな猛者もいるのか・・」って驚きましたね(笑)
たとえ、モノが置けるスペースがあったとしても、異動はいい機会。
断捨離を決行しましょう!
まずやるべきことは、教室のチェックです。
教室の教師用机やロッカーの中に返却し忘れたプリントやテストがないか確認しましょう。
もし返却し忘れていた場合は、春休み中に返せるなら責任をもって返す。
それが難しければ、新年度に返してもらうように他の先生方にお願いしないといけません。
ボクは異動した学校で、前年度担任先生が返却し忘れたものを子どもたちに返却するところから始まりました。。。
これは正直、やっかいです(笑)
この段階では、まず未返却のモノがないかを確認すればよいです。教室の整理整頓や自分ののモノの断捨離は、最後のお掃除と合わせて行う方が効率がいいので、最後の最後でかまいません。
学年のロッカーを見たときに、「昭和45年卒業」のモノが・・。
管理職に確認し、即処分!(笑)
職員室の断捨離
次に、職員室の自分の机まわりの断捨離です。
私が残しておくものは、コレだけです。
学級通信ファイル
えっ!?それだけ?
それだけです。
ボクは学級通信を子どもたちにはB41枚で配っています。自分用の記録としてA4に縮小したものをファイルに保存しています。
ボクにとって学級通信は、子どもや自分が成長する上での核の一つになっています。
職員会議のファイルなどは、捨てて大丈夫です。校務分掌のファイルは、次年度に引き継ぐファイルに入れておきましょう。
- 「もしかしたら、今後使うかもしれない」
- 「参考資料になるかもしれない」
- 「次受け持つ学年が同じなら使える!」
ボクの経験上、まず使いません。
個人情報的な内容が含まれたものであるでしょうし、全てシュレッダー行きにする方が賢明です。
この時期は、シュレッダーを使う先生が多いと思いますので、時間とまとめてすること!
万が一、必要になった場合には、前任校の先生に、その資料を送ってもらえばいいのです。
もともと紙媒体を残すタイプだと、捨てるものも少ない!
再び、教室。最後のお掃除
あとは、教室のお掃除を残すのみとなりました。
紙ベースで持っていくものはこれぐらいです。
- 子どもや保護者からもらった手紙
- 先生方からいただいた寄せ書き
つまり、楽しかった思い出や自分の頑張った証として新しい職場に持っていくと、自分のモチベーションアップになることも。
ボクはA4サイズの大型ノートブックに、手紙や寄せ書きを貼って記録しています。
A4ウェブノートブックに1年間全てのことを一元管理しています。
ノートによる一元管理は、別の機会で記事にしたいですね!
後は、机の引き出しに入っている私物の文房具や子どもが忘れたとき用のものを箱に詰めれば、断捨離は完了です。
この時に、気を付けてほしいことがあります。
「もしかしたら、次の人が使うかもしれない」という思い込みで放置したまま異動しない
自作の学級会グッズや、子どもが使いそうなモノ、私物のCDプレーヤー、タイマーなど
たとえ「使わなかったら捨ててもいいから」と一言言ったとしても、ダメです。
これは、ありがた迷惑になっていますね。
実は、ボクが同じ経験をしたことがあります。
私が4年目でのこと。ボクが受け持つ学年を前年度に担任していた先生が異動となり、「もしよかったら」と手紙を添えて教室グッズや自作グッズを置いていました。
ボクは、即処分!(笑)
でも、これって処分だけじゃなくて、手間や労力もかかっているんですよね。
ボクらは、タダじゃない。
時間は宝物ですからね。
時間を生み出す習慣についての記事はコチラ!
職員室と教室の断捨離が済み、持っていくモノの箱詰めが完了したら、最後にすることはお掃除です。次に使う人にピカピカの状態で渡せるように、机やロッカーなどは必ず雑巾がけまでしましょう。
ここで悪い印象を持たれてしまっては、いままで積み上げてきたものが一瞬で崩れてしまいます。
立つ鳥跡を濁さず。
ほんのすこしの気づかいで、あなたの印象はアップします。最後の最後に掃除をするのは、少し大変かもしれませんが、がんばりましょう!
パソコンデータの断捨離
見落としがちなのが、「パソコンデータの断捨離」です。普段からフォルダに整理されているなら、そのデータを確認するだけでよいのですが、個人が使用していたデータ等が校務フォルダに残っていると、サーバーへの負担になることも。
そうならないように、ボクは異動時こうしました。
- 学年で使用していたデータは、学年フォルダを月ごとに整理(例)2410月 運動会 2503月 卒業式
- 個人で使用していたデータは、クラウドに保存。
- 保存後は、全消去
細部にまで意識が働く先生は、信頼度がアップしますよ。
引継ぎデータの作成
新任校で始業式が終わり、子どもたちを帰してほっとしていると、一本の電話が。
「どうして〇〇さんと同じクラスなんですか?」
「えっ、・・・・・。」
「〇〇さんと同じクラスにしないでと□□先生にお願いしていたんですが・・」
□□先生とは、この4月に他学校に異動した先生のことです。
「きちんと引継ぎをしていないんですか?」
実際、そのような話を聞いていないと答えようがありません。
希望にあふれた黄金の3日間が、いきなり気の滅入るスタートとなってしまいました。保護者がどれだけ言おうとも、一度発表したクラスを変えることはできません。
新学期早々、学校は困難なトラブルを抱えることになります。
どんなに忙しくても、子どもの情報だけはきちんと引き継いでおきましょう。
学力状況や基本的な生活習慣も大事ですが、過去のトラブルも忘れずに記録します。これまでにあったトラブルの情報をあらかじめ持っておくだけで、同じようなトラブルを未然に防ぐことができます。
子どもの情報こそが、最、最、最優先事項です!
異動初日の心構え
同僚の先生との初顔合わせ。顔見知りの先生がいれば、少しは気は楽なのですが、そうじゃないことも。
ボクは初任校7年間勤務の後、初めての異動が市外異動でした。
ボクが自ら希望を出しました。
2年間市外で学び、その学びをまた元の自治体に生かす制度があったのです。
異動は、異世界に転生された勇者にでもなったつもりで臨むぐらいがちょうどいいです。
あなたが前任校でよっぽど凄い働きをしたか、もしくは派手にやらかした働きをしなければ、先生方もニュートラルな状態で迎えてくれます。
だからこそ、
大事なことは第一印象。
第一印象をアップするためには、
- 笑顔
- 気持ちのよいあいさつ
これに尽きます。
あなたのやる気を伝えるのです。
実は、管理職以上に、同僚の先生はあなたのことをシビアに見ています。
管理職の場合、新しく赴任してきた先生に対しては何よりも期待感が一番大きいのですが、同僚の先生の場合は、期待感と同じくらい不安感を持っていることもあります。
- この先生はどんな先生なのだろう?
- この先生と一年間同じ学年を組んでうまくやっていけるのか?
最初の出会いでこのような不安感を持たれないように気合を入れて臨みましょう。
「笑顔と気持ちのよいあいさつ」で不安感を期待感に変えてしまいましょう!
教員の異動・注意点について
最後に、教員の異動の時の注意点です。
菓子折りは必要かどうか
「前任校では・・」は自分から言わない
1つ目は、そのままです。学校によって異動する先生が菓子折りを配る文化が残る学校もあります。
ボクは「したい人はしたらいい」というスタンスですが(笑)
ちなみにボクの学校は特に必要じゃないと聞きましたが、ボク自身は配りました。
なぜならメッセージを添えて渡したいと思ったから。
異動する直前の2日間を「ありがとうを伝える日」と設定し、できる限り手渡しでメッセージも添えて、感謝を伝えに回りました。
2つ目は、あるあるネタです。
「〇〇小学校では、このようなやり方はしていませんでした」
言っている本人は、赴任した学校をよりよくしたいという思いから、前任校では有効だった取り組みを提案しているつもりなのでしょうが、言われている方としては前任校の自慢に聞こえてしまいます。
いい印象は受けません。
このようなことを続けてしまうと、レベルアップ以前に、新しい環境での居場所がなくなってしまうことも。
それは何としても避けなくてはいけないこと。
求められていないのに、「前任校では・・」と言わないこと。
「前の学校はどうでしたか?」と意見を求められたときには話しますが、自分からは言わないこと。
老婆心ながらのアドバイスでした。
初めての異動、ボクはワクワクがとまりませんでした!
どうせだったら、楽しんでいきましょう!
以上、「小学校の先生が異動するときのススメ 体験談と注意点をまとめました!」の記事でした。
ほいじゃあね~👋